港々で足止めされて、横濱に着いたのは、六月に入ってからのことだった。 「私が助けてやれるのは、ここまでだ」 船を下りる時、見送ってくれた松木が云った。 「この先は、君が独りで往かねばならない。――官軍の幕軍残党狩りは、まだ続いていると聞く。気を…
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