2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

北辺の星辰 57

「行け、行け、攻め寄せろ!」 抜刀し、雄叫びを上げる。 それに励まされるように、斬りこみ部隊のものたちが、甲板の際に殺到する――が。 「……!!」 かれらの足は、そこでぴたりと止まってしまった。 どうしたのか、とそちらを見やった歳三は、次の瞬間、絶句…

神さまの左手 32

「どう思うね、サライ」 そんな言葉とともに、レオナルドに画帳を示されて、サライは小首をかしげて見せた。 今年、サライは十四になった。まぁまぁ大人だ、と本人は思っていたが、身体つきもようよう意識に追いついてきた感がある。まだまだレオナルドには…

「薄桜鬼 新選組炎舞録」観劇記。

と云うわけで、薄桜鬼の舞台に行って参りました。 今回は、職場のNさんと。Oさんは、所用につき不参加でございます――残念…… いつものとおり、毒吐き&ネタばれありなので、ご注意ください。 † † † † † えー、のっけから埼京線人身事故で遅刻と云う(汗)、非…

「森の薪能」鑑賞記。

と云うわけで、行って参りました、第26回新宿御苑・森の薪能。 まァ、前項に引き続き、烈しく毒吐いてますので、ご注意くださいませ。 † † † † † 今回のお供は沖田番です――古典芸能は、沖田番の方がつきあってくれ易いのですよ。 夜の新宿御苑は暗かった………

芸術と芸能の狭間。

……って云うか、世阿弥が馬鹿、って話って云うか。 や、最近観阿弥に興味がある(メディアワークス文庫の永田ガラの三部作のせい)のですが。 それで能の本とか読んでると、まァ大体、世阿弥は神! みたいなノリなんですよね。 確かに、『風姿花伝』とか『申楽…