急ぎ足で己の部屋へ戻り、襖を閉め切り。 歳三は、へたりと坐りこむと、懐からミツからの書状を取り出し、再びそれを読み返した。 ミツの文は、ひどく簡潔に書かれていた。 総司が五月の末に息を引き取ったこと、刀を抱いて縁に這い出ていたと云うこと、最後…

「(障子をすぱんと開けて)……おい、総司」 「(饅頭を咥えながら)何ですよ、源さん？」 「おめぇ、歳の居場所知らねぇか」 「土方さん？ 部屋じゃあねェんですかい？」 「いねぇから訊いてるんじゃねぇか」 「知りませんねェ。――姐さんところじゃあねェんです…

と云うわけで、沖田番vs総司の同居バトン。 やっぱり重いので、畳みますよ。

大垣に帰りついてしばらく経った、明治五年初秋、鉄之助は血痰を吐いた。 ――やはり。 覚悟していたことだったが、実際に吐き出されたものに混じる朱のいろをみると、残された時間があまりないことが実感される。 京にあるころからずっと、労咳に罹っていた沖…

明けました、今年も宜しくお願い致します。(一応喪中なので、こんな感じで失礼いたします) 新年一発目の更新は、同居バトン入れ替え戦から。鉄ちゃんの話(最終話)は、あんまりどうよと思ったので。 またしても激しく重い(txt15.8kb)ので、折り畳みます――お暇…