成親に連れられてやってきたのは、内裏の奥、後宮の一角にある、とある局であった。 この局の主である女房と浅からぬ縁があるのだと、成親は、密やかな笑みを浮かべて云ったものだが――その“縁”とは、すなわち、この女房が後宮に上がる前に、かれがかの女のも…
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