極月九日夜半、重盛の館に雑色が飛びこんできた。 「申し上げます! 水無瀬参議殿率いる兵ども、三条殿を襲い、当今と院の御身柄を手中にされた由!」 「何!」 参議・信頼の手下に、多くの坂東武者があることは知っていたが――かれは、それを動かし、三条殿…
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