2011-03-07から1日間の記事一覧

花がたみ 〜雪〜 四

「四郎叔父貴、己を得度させてくれそうな御坊をご存知ないか」 やってくるなり、五郎は両手をついて、そのように切り出してきた。切羽詰まったような、すがるような声音であった。 「そ、それはいくつか知ってはおるが――お前、座はどうするつもりだ、兄者の…