真言双山行 1

ちょっとタイトル変ですね……
ってわけで、またしてもお山+東寺……
お暇と興味がおありの方は、下からどうぞ〜。


またしても高野山
今回は、秋の金剛界結縁灌頂です。メンツは私+沖田番+山南役も一緒です。
が。
この“山南役も一緒”ってのが結構……
だってこいつ、前日の新幹線チケット受け渡しの時、「新宿着いたら連絡する」って云ってたのに、携帯繋がんねェとこに行きやがった&メール入れたのに見てもいやがらねェと云う。
大体、一緒に旅行も、え、あれ、10年以上ぶり? 遠足的なのには一緒にいってるが、さてどうなることやら、ってカンジのかなり不安なスタート。


待ち合わせは7:30に東京駅新幹線乗り換え口だったのですが、沖田番はともかく、案の定山南役が遅れ気味。8:00の新幹線に乗りたいんだって云ったじゃん! そしたら高野山に13:00着なんだよ!
もー、チケットは渡してるし、「先に指定とるぞ!」とメールして、席をKeepします。だって、折角指定の券買ったんだからさ!
指定をとった直後に山南役登場。近場(通路挟んで隣りの席)に指定かけさせて、いざホームへ。
日曜の朝って云っても、まァまァそれなりの空き具合って云うか混み具合。順当に進んで、ほぼ定刻で新大阪へ。


ここからは→大阪→新今宮で南海に乗り換え。
またしても特急こうや、と思ったら、窓口で「こうやは、橋本の次の区間がこの間の台風の影響で運転見合わせになっているので、振り替え輸送バスを利用して下さい」……って! やっぱこっちも風雨が凄かったんだねェ。
ともかくも、乗りこみます。の前に、山南役野望の肉まんを買い、こうやの中で食す。ついでに、肉食のケダモノ・沖田番の夜のおかず用に、肉団子もGet――って、それお山で精進食べる意味なくないか?
橋本からは、バスでひと区間移動して、そこから先は鈍行で。
予定よりちょっと遅れましたが、13:15くらいには高野山に到着。
しかし、南海さん、こういう時って、車内アナウンスとかで運航状況についての説明とかしないの? そう云うのって、関西ではなし? 何かこう、窓口の人の説明がイマイチ頭に入ってこなかったもので、橋本つくまでどうなるのかわからずじまいでしたわ。
それとも、こまめに運行状況をアナウンスするのは、遅延でクレームの多い関東圏だけなんだろうか……謎。


でもって、今回はそのまま壇上伽藍に行きます。
や、前回二日目に灌頂を受けたのですが、結構そこで時間をくって、いろいろ見れなかったもので。
大塔の中で受付するも、「15:35〜の回ですので、15分前に来て下さい」と云われる――って、今13:30くらいですが! あと2時間もあるよ!
それじゃあとりあえず、今夜のお宿、またしてもの恵光院さんへ行って、荷物だけでも預かってもらおうと云うことに。
運動がてら(山南役は“膝に負担をかけないために、あと3kgは痩せなさい”と云われてるし)、恵光院まで1kmばかりをてくてく歩く。
 恵光院さんで「すみません、今日お世話になるんですが、ちょっと荷物を……」と云うと、「あ、もう入って戴けますよ〜」とかるく云われる……いいの?
今回は、母屋って云うか、母屋の増築部分の2階のお部屋でした。「ここ、2番目に良い部屋なんですよ〜」と云われますが、なるほど、本堂が正面に見えるし、眼下にはお庭もあります。いいですね。一番近いトイレがちょっと寒いんだけど(いや、便座が)、でも続きの間(広縁サイズ)もあるし、これはいい! 前回のお部屋も好きですが、あれはあれで。


とりあえず荷物を置いて、ちょっと寒いので上着を替え、もう一度壇上伽藍へ。意外に時間を食って、もう14:30くらい。
金剛峯寺とか行く暇はないので、とりあえずちぃ=智泉の廟へ。
相変わらず、夜の闇の彼方のちぃは残念なカンジ(人が仕事してる時に、腰回りに絡みついてたりするのはどうかと思う……坊主なのに)なので、“ちぃが賢い子になりますように!”とお願いしてみる……無理なような気はだんだんしてきてるんですが(苦笑)。
でもって、四社明神にお参り、西塔やら御影堂やらを(山南役と沖田番が)写真撮りまくってる間に、私は善女龍王のお社へ――考えてみたら、こないだいってなかったので。
善女龍王社は、伽藍からちょっと低いところにある池の中の小島にありました。朱塗りの橋を渡っていくと、小さなお社があるのがそれ。お参りしていると、携帯が鳴る。沖田番からのメールで「そろそろですぜ」。
確かに、もう15:15くらいだ。じゃあ、そろそろ金堂の前に行きましょうか。


えーと、流石に日曜日、並んでる人がいっぱいです。
内臓の弱い(しかし自重しやがらねェ)山南役、トイレに抜けたり抜けたりしながら、じっと順番を待ちます――が。
何か異様に進みが遅い。だって、15:20には並んでたのに、結局講堂に上がった(しかし、まだ外)のが16:10て!
それから受戒までも結構待ち、受戒から投花までもかなり待ち。っつーか、受戒⇔投花って、1時間くらい待ったような。そこから灌頂までもまた結構……
あ、今回は、五鈷杵が結構大きく(20cmくらい)、それだけでうふうふしちゃいました。大阿闍梨は割と若かった(春の胎蔵界結縁灌頂時は、老齢の阿闍梨でした)ので、あんま萌えませんでしたが。っつーか、今回の阿闍梨、春まで維那やってた方だったような気が……気のせいか?
しかし、全部終わって出てきたら、もう17:30くらいでしたが、えらい気温が下がっててびっくりでした。寒い、寒いよ! 出口のところで、目隠しの紙に印を押してくれたお坊さん、外気にもろ当たりな場所で、寒かったろうな……(中は、蝋燭もたくさん灯ってるし、人も多いので温かいのです)
っつーか、17:30って、夕食の時間だ! ぎゃ!! と叫びつつ、足早に恵光院へ戻ります。


帰りついたのは18:00。
ひんやりご飯かな〜とか、ちょっとしょんぼりしてたのですが、お膳はまだ据えられておりませんでした。
連絡して用意をしてもらい、いざ晩御飯。
ごま豆腐と蕎麦、精進揚げに野菜の煮物、お吸い物と漬物とご飯、デザートは梨。
山南役は、白い米がないとおかずが食えない人間(←だから減らないんだと思うよ、体重が……)なので、がつがつと米を戴きます。って云うか、お櫃の米が足りないって! どんだけ! って云う食いっぷり。
沖田番は、昼間の肉団子をちょっと食ってました。
っつーか、お酒を計3合頼んでた(下戸の山南役は呑まず、沖田番が2合)のですが、これはどうやっても夜の奥の院散策(17:20集合)には間に合わん、とか思ってたら、夜まで置いといてもいい、と云われてほくほくの沖田番。肉団子は、その時のつまみ用にとっておきます。


で、いよいよ奥の院散策です。
GWと違って、結構コンパクトな人数。
って云うか、今回は外国人のグループ客がいたので、日本人組はちょっと遅れてスタートです。
今回は特に明かりも消えてませんでしたが、石畳の張り替え工事中で、ちょっと足許が危く。また工事のせいで消えてる街灯もあったりで、前回とそれほど違ったわけでもないような明るさでした。
しかし、何か夜遅くにも拘らず、結構な人が歩いてるな――と思ったら、何とこの日は万燈会だそうで(金剛界結縁灌頂と同じ10/1〜10/3)。燈籠堂もこの日は夜間開扉して、明々と燈籠に光を灯しています。
が。スタートが若干遅かったからか(でもまァ、前回も御廟の前についたの、21:00くらいだったもんな……)どうか、ついた時にはこの日の法会はほぼ終了してました……はは。
まァ、明日も来ればいいや、とか思いながら、ガイドのお坊さんと一緒に戻ります。


このお坊さん(K林さんと云うらしい)、実はお寺の息子とかではなく、しかも大学を出た後、普通に就職してたんだそうです。しかし、不動産投資とかを扱ってたのですが、リーマンショック以降景気がガタ落ちし、そんな中でお客さんを騙すようにして営業をかけなきゃならないって云う仕事に嫌気がさして、お山にきちゃったのだそうです。
そっかー、結構お寺の子どもじゃなくても坊主になる人いるんだねー。そう云えば、坊主バー(四谷)の若いお坊さん(28歳)も、そんなカンジで今修業中だっけね。
こう云うお坊さんの存在って云うのは、何となく、個人的にいいなと思います。もしかしたら、彼らは住職とかなれないのかも知れないし、そう云う仏教界に嫌気がさして去っていくことがあるのかも知れない。でも、仏教の教えに心惹かれて、多少のつてをつたって仏門に入る、その心って云うのは昨今貴いなァと思います。世襲の坊主ばっかだもんね、最近は。
K林さんにも、頑張って戴きたいなァ。うん、蔭ながら応援しておきます。叶えて! 高野山の(今は亡き)お坊さんたち!


恵光院には、確か21:30くらいに帰りついたような。
お風呂は一応〜22:00なのですが、ここはゆる〜いので、多少は遅れても平気だそうな……
まァでも、冷たい夜気ですっかり冷え切ったため、急いでお風呂に入りに行きます。
ゆっくりつかって、ぬくぬくになったら酒呑みの続き。寒いので、ヒーターをつけて、その前に陣取ります――沖田番が。山南役はお茶で。
たらたらと呑んで、肉団子を平らげ、日付が変わるあたりに就寝。
明日は、生身供と、前回挫折の大門へGO!


ってわけで、一日目終了。
二日目に続きます。