日野・「新撰組を語る会」行

と云うわけで、行ってきてしまいましたよ、「第一回新撰組を語る会」!
今回のメンバーは、私と沖田番、山南役(“山南役”なのに、何故か鬼好き)、そして売場のI嬢の四名で。


私と沖田番は、私の通勤利用駅で待ち合わせ後、モノレールで高幡不動へ向かったのですが。
残りのふたりの利用する京王線が、何と待ち合わせ時間直前に人身事故! 何ィ!
幸い、割合にすぐ(本当にすぐ)電車は動き、11時ちょっと過ぎには、全員が集合。そのまま高幡不動へGO。
うっかり山門をくぐり、受付のひとがいないよぅと騒ぐ。――山門じゃなく、もうひとつの土産屋の方の門じゃん。
だんだら羽織を着ているお嬢さんを発見、問いかけると、「奥の建物で受付をやっています」とのこと。礼を云って離れる。が。
本日の私と山南役の格好は、ヴィジュアル系バンドのメンバーのような黒尽くめ(黒の長コートっつーかワンピっつーか……ナ×トメアとかア×ス九號みたいなカンジ。これに関してはネタがあるので、また後で)。その上靴の関係で、それなりに背があるように見え。
「……何か、受付のお嬢さんからカツアゲor無理矢理ナンパしてるみたいですね」(byI嬢)って、まったくそのとおり! 鏡で見ると、確かに喧嘩売りたくないカンジかも――まァ、私は「喧嘩上等!」ですけども(笑)。
浮いてるかなァ(やっぱり)と思いながら歩いてゆくと、着物姿の兄さんにガン見される――はいはい、どうせ浮いてますよ、畜生!
と思いつつ、奥殿の後ろの建物で受付を済ませ、再び境内へ。


本日は、七五三の親子連れで、境内はごった返しておりました。
ひょこひょこと出かけると、鬼の像と両雄殉難の碑の前で、何やらガイドと思しき方の説明が。
しかし、以前来たことのあるメンバー、聞くともなしに聞いて、護摩焚きに行っちまいます。そっちの方が大事(←ひでェ)。
それぞれの願いを護摩木に書いて納め、境内をふらふら。菊人形(微妙)を見たり、お守りをチェックしたり。
で、適当に時間を潰して、12時ちょっと前になったので、受付をした建物へ――これから昼食会です。
お膳がひとり一客――精進料理だ。
ビールとウーロン茶(瓶)がデフォルトでついてるので、ビールを開けて、初手は乾杯。
まわりはあれこれ款談してるっぽいのですが、基本的にオフ会もイマイチ苦手(だから、こないだ蝦夷組のオフ会があるのを知ってたけど、結局参加は見送りで……)な私、胡坐をかいて(!)黙々と食事。……つーか、同行者4名中、3名(残り1名は、当然I嬢)が胡坐って、女としてどうだ。まァ、生物学的にだけども。皆な、なァ?(爽笑)
個人的には、蒟蒻の上に味噌ののってるのが一番美味しかったですかね。がんも(?)は満腹で喰えず。ビールをひとりで一本弱飲んだからかしら(←昼間だろ!)


お膳があらかた片付くと、何か主賓(メジャーな隊士の子孫の方々)席の近辺は、ご挨拶のひとなんかでにぎやかに。
イマイチ入れないので、沖田番にデジカメを握らせ、素材に加工するための写真を取らせる――が。
「巧く撮れねェや、撮ってくだせェよ」(もちろん、こういうもの云いではありませんぜ)
と云って、カメラを押し付けてくる沖田番。私は絵葉書みたいな写真しか撮れねェぞ、と云いつつ、五重塔を一枚写す。
その間に、主賓席近辺では、さらに撮影大会が……


「俺、源さんと写真撮りたいんでさァ」


と云い出す沖田番――しかし、いやいやいや、あの人は源さんの兄さんの松五郎さんの子孫であって、源さんじゃあないから
と云ってやっても、「源さんと撮りてェんでさァ」を繰り返す沖田番。
わかったよ、撮ってやるよ、と云うことで、カメラを手に、ひょこひょこと井上さんのもとへ。


「すみません、写真、お願いできますか?」


と、こんな時だけは行儀の良い沖田番に、井上さんはにこやかにOKして下さいました――が、一遍私がシャッターを切り損ね(汗)、慌てて撮り直しを。手ブレ補正ついてないからなァ、IXY L3……2枚目は大丈夫でしたが(汗)。
でもって、他の方が、複数の子孫の方との集合写真を撮っていたので、負けずにこちらも!
と思ったら、直前まで他の方とお話中だった、彦五郎さんの子孫の方(まァ、おのぶさんの子孫の方、と云うべきか)も一緒に入ってくださり! うふふふふ、ゴージャスな写真になりましたぜ。
ちなみに沖田番は、この時も井上さんの横に(敢えて!)いましたよ。まったくもう。


で、その後は、場所をちょこっと移して、伊東成郎さんの講演会だったのですが――
その前の何とかオンステージ、みたいので、私、初めて「ああ新撰組」とやらを聞きました。……何かすっげ恥しい曲ですよね。
つーかそもそも、新撰組って歌とかに向かないよね、と思うのですが。だって、そんな綺麗なもんじゃなかったし。白虎隊(の歌もあるそうですね)なら綺麗なカンジでいけるけど、新撰組はなー、何をどうやったって人斬りだもん。
って云うと、むっとする新撰組ファンって多いような気もするのですが、だって人斬りじゃん、最大限に効率よく人を斬るために研ぎ澄まされた組織、が新撰組だもん。血腥くてあたり前ー。
だから、あの懐メロな曲は、いろいろ情緒入りすぎて厳しかったですよ……
まァ、歳月が流れるにつれて、記憶って美しいもので糊塗されていくからね――現役で生きてる人の第二次大戦時の記憶すらそうなんだから、まして本人たちの死に絶えた昔のことならあたり前かも知れませんが。


そんなこんなで、伊東成郎さんの講演ですが。
えーと、新撰組隊士と女性たち、と云うネタだったのですが――え、あれ、かっちゃん試衛館時代から囲ってた女がいたんだ! えェ!?
……何か、試衛館時代のかっちゃんって、真面目と云うイメージが(多少)あったので、これはちょっと……つーか、おつねさんって、つくづくかっちゃんにとって都合のいい女だったんだなー。つーか、かっちゃん(の頭の中)が、都合のいい男? 何かで、おつねさん晩年ノイローゼだったって読んだような気がするのですが、まァそりゃあ仕方ないかもね、桂さんや勝さんほどではない(……のかな)にせよ、こんだけ女囲ってりゃあねェ、と思わなくもありません。おつねさんがお気の毒。
鬼は、特に新しいネタはなく。
しかし、池波正太郎のエッセイ(『幕末と戦国』収録の)にあった、“鬼の彼女は経師屋の後家さん”って話は、誰も真剣に取り上げないのね。不思議。鬼(だったかかっちゃんだったか――今、手許に本がないのでわからないんですけども)の馬の口取りをしていた人から、母親の父親が聞いた、って載ってたと思うんですけども――
つーか、新撰組の本とかで、微妙な感の拭えないのは、情報の取捨選択にもあるのかも。市井の研究家が中心なせいか、何と云うか、玉石混交といえば聞こえはいいけど、多分に研究者本人の好悪が混じっていると云うか。
だから、“新撰組”は、厳密な(つまりは、アカデミックな)意味において「歴史」ではないんだろうなァ。
まァ、私は、“新撰組ファン”と云うわけではないので(だって、幕末で一番好きなのは勝さんだし)、余計にそう見えるのかも知れませんが。
でもさ、確か“山南さん”は、一応最近は“さんなん”が本当の読みらしい、と云うことで話がつきつつあると読んだように思ったのですが、講演会の中では“やまなみ”だった、みたいなことがあったので、ちょこっとその辺も引っかかったのかも――っつうか、こないだ思いっきりアカデミックなシンポジウム(仏革命の)に行ったからなァ、そのせいが大きいのかしら……


さて。
講演会終了後は、五重塔地下へ移って、演舞の見学。いつもは休憩室になってるとこですね。
建物出たところで、空手(だろう)をやってるひとたちがいたけど、あれも演舞に出る人たちだったんだろうか……
えーと、ついたら既に、天然理心流の演舞は始まってました。太くて長い木刀を、寸止めで打ち合わせ、型をいくつか見せて、次は居合い。こちらも木刀、かな? ↑の木刀ではなかった、少なくとも。
……えーとえーと、演舞だなァと。次の無外流(一ちゃんの流派)は、木刀を(止めずに)打ち合わせていたので、音に迫力がありましたが。あと、無外流は真剣で居合いもやってた(もちろん、こっちは型だけ)のですが……うぅむ、イマイチよくわからん……流石に、TVの時代劇と違って、重心がふわふわしちゃってない、ってのはわかるんですが。
無外流の居合いの、枝(間違い間違い……つっこみが入ったよ)を捲いたのを切るところを見て、そろそろ時間なので、外へ――次はバスツアー。


大型バスで、まずは土方歳三資料館へ。
何か、今回は初公開の刀があるらしい――今日、「語る会」に来る前に展示してきたと、館長さんが云っておられ。
とりあえず、他の展示品は大概見たので、それだけターゲットでGO。
バスを降りたところで、雨が! 慌てて資料館へ駆け込み、まずは初公開の刀の前へ。
ほほう、堀川国広ですか。確か池田屋の時、鬼の脇差ってこれだったよね。
えーと、うん、個人的な好みで云えば、やっぱり和泉守兼定が好きだなァ。つーか、あっちの方が、いかにも“人斬りの剣”ってカンジがします。国広は、その点ちょっと刃紋がやさしいようなカンジで、抜いた瞬間の脅し(刃チラ見せ)とかには向かないもん(って、斬り合い前提か)。
後は、安富の手紙(鬼が死んだって云う)を見て、ふと壁面に張られたコピーを見。「土方歳三の幽霊」……は、S46年夏? へぇぇ、幽霊ねェ。そのころ、まだあたし生まれてねェなァ(もうちょっと先)、などと思いつつ、何か生ぬるく笑えました。
でもって、ここは終了、バスへ戻り、今度は日野本陣前へ――佐藤彦五郎さん&源さんの資料館へ。


日野本陣前でちょこっと説明を受け、そこからは2班に分かれてGO。私どもは、彦五郎さんちが先の班。
前に来たこともあるし、さくさくと(先に立って)歩いていくこと数分。
彦五郎さんの資料館では、鬼似(骨格が)の館長さんが出迎えて下さいました。
私と沖田番は二度目ですが、山南役とI嬢は初めて。皆さんが館長さんの説明を聞いている間、私はだらだらと資料とか、地図とかを見てました。
ところで、今回の説明で、鉄扇の重さが聞けたのですが――


私「800g弱って、CanCam一冊くらいじゃねェ? ――そんなら、Iさんでも戦えるよ」
I嬢「あぁ、ゼクシィ(一冊4kg前後――刀の重量が3kgくらいだと云うので)は難しそうですけど、CanCamならいけるかも」
沖田番「俺、売ってる店知ってますぜ。¥5,000-〜¥15,000-くらいで手に入りますけど。¥15,000-のは、骨も鉄で、結構綺麗なのがありますぜ」
私「鉄扇なら、銃刀法にもひっかかんないし、護身用にいいんじゃねェか?」


と云う会話を繰り広げ。
翌日、売場でふたりでMORE(CanCamと同じくらいの重さ)とゼクシィ振ってみましたが、


I嬢「……刀のかたちなら、この重さでもいけるかも」


と云いつつゼクシィ振ってました。MOREは余裕だそうです――そうね。
でもって、「記念撮影どうぞ」と書かれた鬼とかっちゃんのパネルの前で、沖田番+山南役の記念写真を。沖田番はそれぞれ1枚ずつ、山南役は2枚一緒に。「撮りますかい?」と沖田番に問われるも、私はパス。I嬢も。


そしてまた隊列を組み(?)、今度は源さんの資料館へ。
ざくざく歩く(割と足速いのよ)私どもに、「ちょっと止まって」などと後ろから声がかけられつつも、さくっと到着――が、後ろが来ない。交差点の後は、ほぼ一本道だし、ガイドさんいるしと思って、スピード落とさなかったんだよなァ(汗)。
まァ、皆が来ないうちに、いろいろ見ておこうと、「どうぞ」と云われたのをいいことに、さっさと中へ。
例の“総司のよだれの染み込んだ炉縁”を触ったり、源さんや鬼の書状をまじまじと見たり。
そうこうしているうちに、皆さん到着。今回は、以前のボランティアの方もいらしたのですが、館長さん御自ら説明していただけるようで、また沖田番が「……源さん……♥」とうっとり(←だから、違うんだってーの)。
説明はもちろん以前と変わりなかったのですが(つーか、より急ぎ足だった……時間が遅かったからね)、館長さんの美声(本当に!)にうっとり致しました。
でもって、併設のグッズ屋で、鬼、総司、源さんの名前入のミニボールペンをget。だって、かっちゃん抜きのってレアだよ! (←そこか) 山南役は、土産にすると云って、イラスト入のミラーを幾つか。
その後、ざくざくと歩いて、日野本陣前からバスに乗り、高幡不動で解散となりました。


ツアーは解散しましたが、我々はまだ解散せず。
そのまま、いつもの饅頭屋へGO。
私はガチャ! と思ったのに、すでにガチャは撤収後。饅頭屋の奥に、清酒新選組”(源さんの資料館に行く途中のコンビニで見かけた)を見つけ、驚喜するも、これから沖田番と飯の約束をしているのに、流石に一升瓶抱えてはちょっと……と断念。
沖田番と山南役、I嬢はそれぞれ土産を渡す先があるので、そこで土産物をget。沖田番は源どら(ダンディー源さん=口髭付、のイラストがパッケージに使われている)を1つ買っていた――後日感想を聞くと、「一箱買っておきゃあ良かったってェ思うくらいに美味かったですぜ」とのこと。じゃあ、箱買いは次回な。


で、どうしても新宿で着物を買わなきゃならない(次の土曜に着付け教室の予約を入れたそうな――その前に着物調達するだろ、普通!)山南役を除き、残り三名で中野に出る。いつもの美味店で飯。
ちょこっと酒を入れつつ、ダラダラと話していたのですが。
そこで、本日の私と山南役の格好から、ネタが!


「鬼とかっちゃんと総司と一ちゃんで、イマイチ売れないバンドやってるんだよ」


……イマイチ売れない、がポイントです。オリコンの下の方にいつもいる、って云う――メジャーデビューは一応してるんだけど、本当の意味でのメジャーじゃない、って云う。
その対極、今を時めくメジャーが、高杉率いる奇兵隊! 男子十二楽房(!)みたいなかんじで、高杉&久坂の双璧がW三味線、桂さんが(風の盆のアレみたいな)弓で弾く三味線。間奏のソロでは、女の子の黄色い声が! 御神酒徳利とか稔麿とかガタとか、ほら、12人なんて簡単に揃うし!
あと、龍馬率いる海援隊(TMレボ系で)や、じゃにっぽいI’zプロの白虎隊とか、どどんは演歌の大御所、とか、いろいろ拡がりましたよ……
ちょっと細かい設定があるので(書かないけどね!)、この辺は別項でゆっくりと。


でもって、雷雨をしのいで、お店を出たのは十時半ごろでした。
いろいろ愉しかった――また、何かの機会があったら、こんなカンジで行きましょう!


で、次はその別項で、その次こそ鉄ちゃん話……
うぅう、構成考えないで書いてると、最後まとめるのが難しいわ……