同居バトン 入れ替え戦、其ノ弐。

と云うわけで、沖田番vs総司の同居バトン。
やっぱり重いので、畳みますよ。



あの子と同居バトン第二弾。
指定キャラ→『沖田総司


×××××


「おう、来たぞ」
「――なんで?」
 ガスパッチョのない家に、またしてもやってきた土方歳三に、暫し呆然。
 どうしよう、そろそろ東京ガスに連絡したほうが良いのだろうか――だけど、もうCMのバージョンが変わっている。まだ相談にのってくれるだろうか?
 とかなんとか、悩んでいるうちに、玄関のチャイムが鳴った。
 ピンポーン。
 うお。今取り込み中だが、こっちも放って置くわけにもいくまい、と、ひとまず新撰組の鬼の副長から離れ――現実逃避を図ったわけでは断じて無い――、ガシャコン、と、扉を開ける。
「はーいセールス勧誘ならアウトー……ぉお?」
「こんにちは〜」
 迎え撃つ爽やかな笑顔が頭上から。
 有難いことに、それはセールス勧誘員のものではなかったが――
「……なんでサムライ?」
 剃り揚げた月代も清々しい、長身の色黒青年を、セールス勧誘員でないからといって、歓迎しても良いものか。
 腰の二本差しが、物騒なことこの上ない。
「お? 総司、おめぇ何してんだこんなとこで?」
 ふと、背後から、土方歳三が玄関先まで顔を出した。
「あれ、土方さんこそ、なに油売ってんでさァ?」
 侍姿の青年は、きょとんと目を丸くする。
 ――って、これが沖田総司か?
 おもわずこちらの目も丸くなる。
「あれ? 沖田総司さんなら、ボスんとこに行くんじゃないの?」
「ボス? ――久住さんになら御世話になりましたぜ。いまも挨拶してきたところでさァ」
「それが、なんでうちに?」
「久住さんが、『知り合いんとこがアレだから、ちょっとそっちに行ってくれる?』って仰ったんで」
 いっそ無邪気に見下ろしてくる眼差しに、思わず頭を抱えたくなった。
 ――つまり、力いっぱい押し付けてきたと。
 そういえば、沖田総司は朝が早いし、夜は早く寝ろと煩いとか言ってたっけ?
 生活サイクルの差は、同居の最大の問題だとかなんとか、散々零していたボスを思い出す。
 なんてこった。
 確かに、そりゃ問題だろうとも――実際、土方さんの深夜TVには参ったしな――だからって、押し付けてくるかな。
 ほんと、いつだって横暴なんだからあのヒト――と、脳内で愚痴を巡らしても、事態は一向に改善しないし、玄関先に突っ立ったまんまじゃ寒いだけだ。
「とりあえず中に――」
 と、誘おうとして、己の部屋に視線をめぐらせ、3人で同居するには、あまりにもスペースが足りないことに思い至る。
 お茶を飲むくらいなら可能だが、快適に暮らすのは不可能だ。
「……えーと、ときに土方さん」
「なんだ?」
「夜でもTV見てて平気なトコがあるんだーけーどー」
 ボスがその気なら、こちらにも考えというものがある(目には目を、歯に歯を、沖田総司には、土方歳三で返すのが定石というものさ)。
 案の定、TVっ子の土方は激しく反応を返した。
「どこだ?」
「ボスんとこ」
 言って、沖田総司をちらりと見る。
「ああ! 確かに久住さん、あんたと同じで宵っ張りの朝寝坊さんでさァ」
 うんうんと頷いて同意する沖田に、土方が片眉を吊り上げる。
「ふぅん?」
「モノは相談だけど、沖田さんこっちくるんなら、土方さんはボスんとこ行かないか?」
「そりゃ構わねェがな」
 あっさり承諾する土方歳三に、ニコッと笑いかけ。
「うん。じゃあ行き方教えるね!」
 ――ボスには、着く頃に電話しておこう。


■朝はあなたと「沖田総司」、どっちが先に起きてる?


 1月の午前5時。
 日の出前の世界は、まだ夜の端っこに沈んでいる。
 だけど、‘奴’はもう起きだしていた。
「お早うございます」
 起き抜けからスッキリしてるのか、よく通る声だ。
「……ぉはよーございまーすっ」
 もそりと起き出して、かふっ、と欠伸。
 寝ぼけ眼をパチパチさせれば、目の前に、沖田総司
 日に焼けてか、もともとの地黒か、褐色に近いような‘奴’の顔は、ちょっと眉間が広いし、口もでかい。
 巷で噂の美形とは程遠い造作だけど、キョロリとよく動く双眸は、愛嬌があると言って良いと思う。
 キレイに剃った月代は、見るたびに寒そうだと思うけど。
 ニコッと笑いあって、声を揃える。
「「お腹空いた(空きました)!」」
 うん。
 生活サイクルが一致って、けっこう良いかも。


■朝食どっちが作る?何がいい?


 熱い味噌汁は、冬の朝には欠かせない。
 寒いから、鱈なんか入れてしまおう。生姜の絞り汁で生臭味を消して。それから、ネギも。
 小松菜と油揚げを軽く炒めて、チリメンジャコを加える。
 出汁に温泉卵をポトンと落として、ちょこっとだけワサビ。
 御新香を切って、ご飯を盛り付ければ、朝食の完成。
「「頂きます!!」」
 合掌後、黙々と食べる。
 お喋りは食べた後で。だってお腹が空いてるし。


■そろそろ学校(仕事)の時間です。「沖田総司」はどうすると思う?


 食事の後は、お茶を飲みながら馬鹿話。
 内容は他愛ないことばかりだけれど、朝からゲラゲラ笑えるなんて、けっこう貴重だ。
 笑いに乱れた息を整えていると、時計かわりに点けておいたTVの番組が変わる――あ。もう出勤時間。
 窓の外も、だいぶ明るくなっているし。
「うぇ〜。もっと喋ってたいのになァ」
「もう出かける時間で?」
「うん。遅刻するわけにゃいかんのさァ」
 うう〜っ、と、唸りながら玄関へ。
 大きな図体で、ひょこひょこ付いてくる‘奴’をちょっと――ホントはかなり――屈ませて、頭を撫でる。
「帰るまで大人しくしておいで。公園くらいなら行っても良いけど、子供は攫ってくるんじゃないよ?」
 史料に残る沖田総司は、たしか子供と遊ぶのが好きだったはずだ。
 近頃では、他所の子を親の許可無く連れ歩けば誘拐騒動になるんだし、と、言い聞かせれば、‘奴’は、いささか渋い顔。
「しませんって、そんなこと」
「うん。じゃあ行ってくる!」
「はい、良い子で行ってらっしゃいよ」
 ニヤリと歯を剥いて笑う‘奴’に、クシャリと、頭を撫でられた。
 ――……もしかして、子供扱い?


■学校(仕事)帰りに「沖田総司」とばったり! 相手の反応は?


「あれ、お帰んなさい」
 駅からの帰路、‘奴’とばったり遭遇する。
 もうあたりは真っ暗で、街路灯の明かりに浮かび上がる侍は、なんだかとても異様だった。
「ありゃ散歩? 公園行ってきたの?」
「ええ。なんかいきなり厚紙に名前書かされたりして、面白かったなァ」
 そんな風に屈託無く笑う顔を、マジマジと見上げる。
 厚紙に名前って、それ、色紙にサインってことか?
 よもや沖田総司本人と知っての事ではありえまいが――二本差しの、侍姿の青年を、俳優か何かと勘違いしたのだろうか。
 それにしても、沖田総司のサインだ。書かせた当人は、果たしてどんな顔をして受け取ったものやら。
 万に一つでも、信じたなら――。
 プクッと、思わず小さく吹いた。
「『鑑定団』にでも持ち込めば良いのにな!」
 真新しい色紙に、幕末の天才剣士のサイン――筆跡鑑定士は青くなるのか、ありえないと否定するのか。
 それは『OOPARTS』扱いだろうか。
 そのままウハウハ笑い出せば、怪訝そうに見返す顔。
「一体なんだってんでさァ?」
「やー。欲しいな沖田さんのサイン! 後で書いておくれよ〜!」
「……わっかんねェお人だなァ」


■家に帰ったけど、あなたはやることがあります。そんな中「沖田総司」はどうすると思う?


「ちょっとコレを着てみるが良いよ」
「……なんでさァ?」
「着たきり雀もどーかと思うから、用意してみた着替えー」
 なにしろ‘奴’は結構な上背があるから、ろくな着替えも貸してやれない。
 いつまで居るか分からないけれど、かといって、ずっと袴に二本差しなんて格好をさせても置けないし、休みの日に日野にお出かけする約束をしてしまったし、――と、大安売り看板の店で――だってそんなにお金ないから――いろいろ買いこんでみたのだ。
 シャツにトレーナー、セーターとジーンズ。ニット帽と、特売のブーツ。
 それからダウンジャケット。
 全部投売りの特価品だけれど、まぁ、見てくれは悪く無い、と思う。
「ショーターイム!」
 ファッションショーと言えるほど、着替えは多くないけれど。
 セーターとジーンズを着せ掛けた‘奴’に、そっとニット帽子を被せてみる――月代(てっぺんハゲ)隠しだ。髷は解いて、ラブリーな一条の三つ編みに。
「どうでさァ?」
 サイズはバッチリだったらしい。なんだかとっても似合っているが――
「……うん。沖田さんには見えないよ」
 そこらに居そうな兄ちゃんが、鏡の中でニコニコしていた。


■さぁ、夕食にしよう! どっちが作る?


「寒いから水炊き!」
「おお。鶏鍋ですかィ」
「そうさァ」
 一人で突付くのは侘しいけど、よく食べる相手が一緒なら、冬の晩には申し分ない。
 ぶつ切りの骨付き鶏肉を、あらかじめとっくり煮込んでおいたから、ダシだってバッチリだ。
 白菜に水菜にネギに椎茸、白滝に、豆腐。薬味は生姜と柚子とネギに唐辛子。
 うどんだって用意がある。
 さらに、最後は雑炊にするし。
「……こりゃあ一献やりたいですねェ」
 グツグツ煮たった鍋を覗き込みながら、‘奴’が言う。
 一献――なるほど、いい案だ。
 顔をあわせてニカっと笑う。
「じゃぁ、一献やっちゃおう!」
 一升瓶を引っ張り出した。


■夕食も終わり、テレビに夢中なあなた。「沖田総司」の反応は?


鬼平犯科帳』。
 それは火付盗賊改方長官、長谷川平蔵を主人公にした池波正太郎の時代小説で、同名の時代劇番組にもなっている。
 映像は美しいし、物語には深みも余韻もある。
 さらに作中料理はいつも美味しそうだし、なにより作中人物達が、みな魅力的なのだ。
 何度見たって飽きないし、何度見たって好きになる。
 はっきり言って大好きだ。
「ふぉー! 平蔵さまー!!」
 見つめる眼差しは熱く燃え滾る。
 この世界に生まれていれば、何をおいても密偵になっていただろうに。
 そして平蔵様をお助けするのだ!
 江戸の平和を守るのだ!!
「火盗改めってのは、市中の治安を守るのがお役目なんですねェ」
「そうさ!」
「じゃあ、近藤先生と一緒でさァ」
 顔をくしゃくしゃにして‘奴’が笑った。
「……あ?」
「近藤先生も、こう、恰幅が良くって、押し出しも良くて――」
 なんだか目をキラキラさせている‘奴’のせいで、画面に集中できやしない。
「いま見てんのにー!」
「それで近藤先生は――」
 ちっとも遠慮しない‘奴’に、ちょこっとキレる。
「てぃ!」
 ――ガツン。
「うぉっ!?」
 頭突きをかませば、こちらも目の前に星が飛ぶが、平蔵さまにはかえられまい。
 でこを押さえ、目を白黒させている‘奴’に、一言。
「今は見る後で聞く!」
 言い置けば、不承不承に頷かれる。
 よし。
 平蔵さまを堪能しよう!
 

■なんとお風呂で「沖田総司」と遭遇! どうする?


 風呂場のドアは全開である。
 話しは後で聞くと言った手前、‘奴’を無視するわけにはいかないのだった。
 湯船にチャポンと浸かりながら、それは愉しそうな‘奴’の話しに耳を傾けている。
 部屋に居る‘奴’の声は、多少はなれたところで聞くのに少しも支障無かった――‘奴’の声は大きいし、居住空間はささやかだからだ。
 次から次へと、尽きることを知らないかに語られるのは、新撰組局長 近藤勇がいかなる人物であるのかと言うこと。
 まるで父か兄を自慢する子供のようだな、と、ちょっと思った。
 それは良い――良いのだが……。
「ちょっとさむーい」
「あァ?」
「お湯が冷めてさむーい!」
 だってドアが全開なのだ。湯気も熱気も逃げてしまう。
 空気が乾燥した室内には、湿度供給になるのだろうが。
「アンタさっき、ちゃんと聞くって言ってたじゃないですかィ!」
「聞くよー。でもさむーい!」
「ああ、もう!」
 だかだかと足音がして、狭い脱衣所に‘奴’が現れ、バタンとドアを閉めてくれる――って、中に入って閉めるんかィ?
 思わずポカンと目と口が開く。
「これなら寒くねェでしょう?」
「――うん。さっきよかマシだけどさァ」
 だからって入ってきちゃうのは有りなのだろうか?
 ‘奴’は少しも気にしていない。
「ここからとっくり聞きなせェよ」
 挙句にその目が据わっている。
「……近藤センセの話もいーけど、井上センセの話も聞きたいなー」
 なんて、六番隊組長の名前を出せば、一番隊組長の視線が泳いだ。
 ‘奴’が幼い頃から世話になっていた兄貴分――よほど説教でもくらってきたものか、ちょっと逃げ出しそうな雰囲気じゃないか?
 このまま押せば逃げるんじゃないか?
「聞ーきーたーいーなー?」
 ニヘニヘ笑って言ってやれば、
「――そうですかィ」
 ‘奴’の目が据わりなおした。脱衣所に、胡坐座に腰さえ落ち着けて。
「じゃあじっくり聞かせますぜ!」
「……あれ?」
 ――なんか失敗したかも?


■「沖田総司」と一緒に寝ることに! あなたはどうする?


 茹だった――ホッコリ茹だった。
「あははははは。あんた真っ赤ッ赤でさァ」
「……うぇへぇ〜」
 やけに愉しそうな‘奴’を、ジロリと睨むはずの視界までグラグラしている。
 うう。気持ち悪い。
 あれからの‘奴’は立て板に水。局長、副長、各組長格ならびに隊士達の、ちょっと良い話から内緒話まで(良いのか?)、とにかく良く喋ってくれた。
 おかげでコチラは湯あたりしたが――面白かったから、まぁ良いか。
 冷ましたお茶を口に含んでグビグビ飲み込む。
 そうしているうちに、今度は‘奴’が風呂場に行った。デタラメな――ように聞こえるが、元歌を知らないから分からない――鼻歌が聞こえる。
 耳を傾けているうちに、眠気が襲ってきた。
 照明を軽く落として、もそもそと寝台に潜り込めば、火照った体には、ひんやりしたシーツも心地よい。毛布にじっと包まっていれば、やがて体温で馴染んでいった。うとうとと夢見心地。
「おや、寝ちまったんですかィ?」
「――ん」
 片目だけチミっと開けて、ごそごそと体をずらせば、空いた隙間から滑り込んでくる大きな図体。
 あったかい――通り越して、すこし熱すぎ。随分と温まってきたものだ――ごつくて筋張った体は、幕末の維新志士達を震え上がらせただろう、剣鬼のもの。
 命の奪い合いを常としながら、ついに戦場で散ることが叶わずに、病にその身を朽ちさせた。
「……寂しかった?」
 どれほどの寂しさ、口惜しさだったろう。辛さも図れずに、ポツリと落ちた言葉を悔やむ。いま、ここで鼓動を刻む‘奴’に問うようなことじゃない。
 すこしの沈黙が落ちて。
「誰だって同じでさァ」
 ‘奴’がポツリと答えた。
 顔も声も笑っていて、なんだかとても泣きたくなった――けれど。
「てい!」
 泣きたくないから頭突きをかます
「痛てッ!」
「……早く寝るが良いさ」
「邪魔してんのはむしろアンタ……いてッ!」
 ガツンゴツンと星が飛ぶ。
「――アンタがそうくるなら、でいっ!」
「ぎゃ!」
 ドカンと、カウンター頭突きは強烈だった。星どころか脳ミソが吹っ飛ぶような衝撃に、こらえきれずに転がりまわる。
「〜〜〜っ!!!」
「あはははは。ホラ、参ったなら早く寝なせェよ」
「参ってないし!」
 反射的に反論するが、ちょこっと腰が引けている。
 ‘奴’とジリジリ睨みあって――
「参ってないけど、もう寝るさ!」
 宣言すれば、‘奴’が笑う。
 ――違うもん。負けてないし!
 ぶつぶつ零しながらも、姿勢を直して目をつむる。
 おやすみなさい、良い夢を。
 ぽんぽん、と、‘奴’があやすように上掛けを叩くから――
 眠りはすみやかに訪れた。


■お休みなさい。では次に妄想させる人 を何人でも!キャラも指定して下さい!


さすがにもう指定なしで。
興味ある方はどうぞー!

    • -


「刀は差しちゃダメだよ」
「出かけるのに、丸腰じゃ危ねェでさァ」
「差してると、お巡りさんが危ないのさ」
 休日の朝、約束どおり、日野へ散歩に行く支度の段になって、セーターにジーンズ姿の‘奴’が、これでは刀を差せないと言い出した。
 まるきり侍姿であれば、二本差しも扮装で済むだろうけど、現代の普段着ではそうはいかない。
「どうにも心もとねェなァ……」
「大丈夫! 誰も刀は差してないから、いざとなっても蹴る殴るで片がつく!」
「……物騒な世の中ですねェ」
 しみじみと、‘奴’がこぼす。
 ――そうか? 幕末の京より物騒か?
 まあ、刀を差した侍同士の斬ったはったはTVのなかだけだが、日々凶悪事件がてんこ盛りで、国際情勢不穏な現代――うん、確かに物騒だけどさ。
 なんて思考に流されそうになりながらも、二本差しは阻止。
「ほら、早く行かないと待ち合わせ時間に遅れちゃうし!」
「ああ。だけど、土方さんたち、少し遅れてきそうですけどねェ」
 肩を竦めて‘奴’が言う。そう。本日の日野行きは、ボスと土方氏を加えての四人なのだ。
「朝早いし、俺たち相手ですしねェ」
 なんて暢気に笑う‘奴’に、にへっと笑み返す。
「あっちが遅れる分には構わないのさ」
「なんででさァ?」
「遅刻には罰則!」
「はァ」
「だから、なんか奢ってもらっちゃおう」
 ジュースとかオヤツとか、そんなもんだけれどね。
「ああ。そりゃいいや」
 ケケッと二人で企み顔。
 さあ行こう。
 表へ出れば、空は快晴――きっと、愉しい一日さ。


† † † † †


とまァ、こんな感じで、こちらも休日編へ続きます。
とっとと上げりゃあいいんだけど、どうせなら、来週日野行くし、その後で書くかなァと。
鬼と総司と私と沖田番の凸凹カルテットで、あちこち回りますよ。


そうそう、今日からN/H/Kの時代劇は『鞍馬天狗』開始ですね。
ちょろりと見ましたが、配役に難が――いや、もう新撰組はいいんですよ、悪役だから(沖田番は、かっちゃんがもっとカッコいいと云って譲らない――緒 方 直 人だぞ、いいじゃん!)。
問題は、桂さんだよ! 何で石 原 良 純さ! 桂さん本人(=木戸孝允)の方が、全然カッコいいんですけども!
しかも、野 村 萬 斎が、どうにも悪役っぽい……それが、こないだの朝の連ドラで悪役だった石 原 良 純とつるんでると、どうも誰が悪役だかわかんなくなりますね(笑)。
つーか、そもそも『鞍馬天狗』そのものが、ゴールデンタイムで、子供向けの何とかライダーものやら何とか戦隊ものやら、をやってるみたいな感じで、何んともかんとも。その前の『風の果て』(藤 沢 周 平)がシリアスな感じだったのに較べると、いきなり軽くなった感が。
もう、新撰組の戦法じゃ、1対多数で1が勝つのは難しい(そう云う組織ですからねェ)とか云うのは措いといても、『月 光 仮 面』っぽい感じで……(笑) 白馬はバイクか。そうか(笑)。


そうそう、こないだ古本屋で見つけたので、岳真也の『土方歳三』(学研M文庫)をGetしました。
で、ついでに『燃えよ剣』も読み返してみたのですが。
……あれ、中島さんが出てるや。つーか、タロさんが鬼に好意的だ。はー。司馬遼は、例の枕投げは書いてないなァ。
岳さんの方は――うーん、“誰も見たことのない土方歳三”ねェ、と云う感じ。つゥかぶっちゃけ、司馬遼の後は、みんな鬼の書き方って大同小異でしょ。かっちゃんの死に責任感じてたり、「士道」のために死ぬ、とか、ねェ。
うーん、とりあえず、いろいろ読んで思うのは、どれも勝さん冷淡に書かれてるなァということかな――つーか、例の「お申し含め」云々は、わりとウェイト軽いのね。そう。
まァ、かっちゃん捨てる鬼だとカッコつかないんだろうなァ(お話的に)とは思うのですが、捨てちゃ駄目かなァ。つーか、いいじゃん捨てても、と思うのは私だけなのか……そうですか。
まァ、本当に“誰も見たことのない土方歳三”は私が書くさ。ニーズの乏しい鬼ですが(笑)。土勝(ニーズ、全国に30人くらいだろと云われました/泣)よりは多かろうさァ。
さて。


次は阿呆話――ネタを貰ったので(笑)。次は短いですよー。