京都幕末紀行 その3

さてさて最終日〜。
あ、そうそう、例の掛軸は、結局Get致しました。10万以下だし、納骨記念だし、とか云って財布の紐が緩んでます。いや、お軸買ったのはおかんなんだけどね。


でもって、本日は、大阪出張(日帰り)の弟につきあって、7時から朝食。洋食のブッフェで。
でもって、しばらく部屋でまったりした後、足の痛いと云うおかんを残し、親父と二人で二条城。だって、ホテルの目の前だしさ。
えーと、やっぱでかいですね、二条城って。二ノ丸御殿なんか、建物4つだよ!
鶯張りの廊下を歩いて、御殿の中をぐるっと回る。障壁画の保護のために、廊下の障子はすべて閉めてあるんだけど、これが暗い。天気のいい日ならアレだろうけど、天気は生憎小雨がパラついていて、射す日も弱い――夕暮れ時の部屋みたい。
しかし、流石は将軍家の御座所、どの部屋も本当に立派――おかんは、桂離宮とかに較べると荒っぽいつくりだと云いますが、しかし、ここって京都における将軍の居城、つまりは官邸なわけだし、趣味的なおもむきの強い桂離宮とかとは、較べるだけ無駄ってもんでしょう。
それにね、やっぱ、その官邸をこれだけゴージャスにしたって云うのは、やっぱ徳川将軍家の権力の凄さってのを如実に表してますよね。何だよ、武器置いとく部屋にも狩野派の障壁画って! 旗本の下の方が詰めてる部屋なんかも、“質素”とか云いつつ狩野派の襖絵だぞ! 都庁の普通の窓口のある部屋に、現代の有名画家の絵がかけてあるようなもんじゃん! 凄い!
対する本丸御殿は、これはもう、戦時の御座所って感じで、これこそ質素でした。でも、内堀の中にそそり立つ石組みや、そこに立つ城門なんかは、ホントに戦争のための城なんだなァ、と云うことを実感させるような作りでしたよ。


でもって、本丸御殿(中は見れない)を一周後、ホテルへ戻り、チェックアウトをして、両親はホテルのバスで京都駅へ、私は地下鉄で市役所前へ。
今日は、お土産とか何とかを買うのが主眼なので、あとで寺町の組紐屋さんの前で待ち合わせなのです。
ホテルから地下鉄の駅までの間、激しく雨に降られつつも、麩屋町御池に辿り着いた時には、雨はほとんど上がってました。
麩屋町へは、一昨日のかざりや鐐で、梅のストラップが出てないかと云う、それだけのことだったんですけれど。もちろん、昨日の今日で出ているはずもなく、あえなく挫折して、もうひとつのミッション――昨日買った掛軸の購入したお店の名前チェック。領収書とか切ってくれなかったらしいので。
シャッターの閉まった店の前に立ち、とりあえず、店名をPHSのカメラでパチリ。
でもって、待ち合わせ場所の寺町六角へ、まったりと歩く。


待ち合わせの伊藤組紐店は、やっぱり老舗の組紐屋さん。昔ながらの作り(狭い店内に、品物を収めた戸棚と、ショーケースがあるだけの)で、云うと欲しいものを棚から出してくれる――お店にいたのは、若い女性でしたが。番頭さんじゃない。が、小さいお店だからそんなもんか。
実は、おかんが先日旅行先のソウルで買ってきてくれた、アンティークの香水入れ(? 珊瑚と七宝の、如何にも韓国風な品)をネックレスにするのに、絹の組紐がいいだろうということで、この店に寄ったのです。
紐の色見本を出してもらい、現物と合わせてみる――紺と朱の紐がいいっぽい。
紐は量り売りで、一尺¥250-円程度(太さによって違います)。思ったより安い。ネックレス用なので、三尺ずつ買ってみる――¥1,800-ほどでGETできました。
店内には、組紐を使ったストラップ(¥1,050-〜)や羽織紐、道具入れの桐箱にかける真田紐なんかもありましたよ。


でもって、そこから錦市場へ。
おかんが有次で裏漉し器(ステンレスの方)を買い、そのまま(親父は誘惑されてたけど)錦市場を出る。
祇園(四条縄手あたり)のうどん屋・権兵衛できつね(甘いの)を食い、その後まったりと歩いて建仁寺へ。ここも結構古くて立派。
たらりと歩いていると、何か「茶碑」とやらが――そうか、ここ臨済宗か(お茶は、臨済宗の偉い人が持ちこんだんですよー)。
まァしかし、そこで何がやってるわけでもない(いや、日によっては何かあるんだろうけども)ので、そのままさくっと退散。
東大路へ出てタクシーを捕まえ、京都駅へ。
御土産(お菓子系)をGETし、2時過ぎの新幹線で帰宅。
楽しかったけど、やっぱ疲れた……


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さてさて、この項、終了。
次は同居バトンに戻ります。
早く次の話が書きたいなァ……