幕末・伏見戦争行 その弐

と云う訳で、京都旅行の続きです。
お暇と心の余裕のおありの方は、続きをどぞ〜。


本日は8時に起床――だけど、部屋でうだうだしてて、飯を食いに下りたのは9時……
昨日の教訓(5時までまともな飯なし)を踏まえ、今日の朝ご飯はたっぷり目に。パン3切れとコーンフレークス、ベーコンとソーセージ、ハッシュドポテト芽キャベツ、フルーツも結構。
胃が重くなるほど食べて、9:30にホテルを出発。10:00前には祇園四条から京阪に。伏見桃山駅までいくのです。


鳥羽・伏見の戦いの現場を見てくるのが、今回の旅の趣旨なので。まァ、表向きの、ですがね(笑)。
で、まずは伏見桃山で下車して、御香宮神社へ。ここは確か、伏見戦争時、薩摩が布陣していた――はず。新撰組は、ここと道を挟んだ伏見奉行所に布陣していたのです。
が、今回は別に奉行所跡には行かず(だって、石碑とかしかないだろうしね)、御香宮神社にお参りして、そこから大手筋を淀まで歩いてみようという。そのために、コンビニで京都都市図もGetしましたからね! (ガイドでは、淀までの広域地図とか載ってないからね)
10:30くらいに御香宮神社をスタート。大手筋を西へ西へ。
伏見と云えば酒ですが、目もくれずに――と思っていたのですが。途中(地図に月桂冠と載ってるあたり)で、すごい雰囲気のある建物が。松本酒造、と書いてあったような気が。煉瓦造りの煙突とか、焼板が外壁の古い酒蔵? とか。思わず立ち止まって、写真を撮る。が、おおお、この雰囲気、巧く撮れないよ〜! と痛恨のまま再スタート。
油小路を越え、京阪国道との交差点に――きたところで、道を間違えたっぽく。
横大路との交差点で気が付いて、慌てて西へ。うおぉ、タイムロスだ〜。


外環横大路から元の道(何か、名前が変わってた……)に戻り、そのままてくてく。
ホントに何もない道だなー……昔なら、きっとこの辺、田圃や畑ばっかだったんだろうなー。
と云うか、私は時計があり(ま、時計はあの時だってあったけど)、地図もあって、なおかつ車が行き来してるから、心に余裕があるけども、あの時の幕軍兵士って、負けて、30kgだっけ? 重たい武装をがしゃがしゃ云わせながらこの道を歩いたんだよねー……わー……
この行軍が何時頃の話かよくわかってないんですけど、もし夜とかだったらぐったりだよなー。負けて心細いのに、慣れない装備もめっさ重くって、どこまで歩いたらいいのかわからなくて。きっついなー……
そう云や、鬼もこの辺独りだったよな――いや、厳密には独りじゃないんだけど、でも、源さんは死んじゃってるし、崎も怪我してるし、総司はかっちゃんと一緒に大坂だし。島田とかはいたろうけど、伍長だしなー。一ちゃんとか、あの三人はいたろうけど、そこまで(以下略)だしなー。
などと思いながらてくてくてく……


納所あたりにきた時に、そう云やァ、この辺に泰助が源さんの首埋めたんだっけ(資料館のサイトで公開されてる写真に、地名が載ってたので)、と思いながら歩いてると、ふと、マンションの横の歩道? のところに“鳥羽伏見幕軍戦没者慰霊碑”(確かそんなんだったような……)と刻まれた碑が。
手を合わせて立ち去りかけて、ふと、この碑の建立された日時が目に入ったのですが。……えーと、昭和47年って書いてあるよ?
ここで思い出したのが、一昨年に日野で見た新聞記事のコピー。“土方歳三の幽霊”って、確か昭和46年だったよなー。この辺なんかあるのかねー、ははは……


で、何だかんだで淀城址公園着。ロスタイム(迷ったのと、途中でコンビニ寄ったのと)があるので、実質ほぼ1時間で伏見→淀を踏破。ま、鎧兜つけて、敗走してる時はこんなにさくさく着かないだろうけどねー。
で、城址公園でちょっと一息。お菓子とあったかいお茶で。
っつーか、淀城址って、ちょっと……かなりしょぼしょぼ。こ、この城から入城拒否されたのかよ! っつーか、宇都宮より簡単に攻め落とせそうな城なんですが。それとも、昔はもっと大きかったんだろうか……でも、萩の城より小さいぞ。どうだ。
かすかに白いものが舞ってるような気がする――寒いよ。
と云う訳で、ちょこっとで移動。淀城址のすぐ傍は、京阪淀駅なのです。
が、城址公園に隣接してる駐輪場から、バイクが公園の敷地にまで……どうよそれ。まァいいけど。


で、ここから電車で伏見稲荷まで。雪、雪が本格的に――が、すぐ止んだ。ほっ。
沖田番ミッションで、伏見稲荷で御守を買ってこなくてはならないのです。
の前に、昼休みの沖田番と暫くTEL。山南役が黒いと云う話とか何とか、をして、1時になったら、まずは本殿へ。お参り後、奥社を目指します。以前来た時は、途中までしか行かなかったからなー。
とにかくてくてく上る。奥社でお参り後、三ツ辻の三玉屋で天麩羅うどんを戴き、さらに上る。千本鳥居って、写真とかで有名なアレを通って。
四ツ辻から、一ノ峰を目指して参道へ――一周30分とか書いてるんですけども。
が、既にちょっと外れの清明舎をルートに組み込んでしまったので、大変なことに……っつーか、こないだの検診で貧血だけでE判定だった(6項目ぐらいひっかかってた……)人間には、あのアップダウンキツイっす……
ともかく頑張って、一ノ峰を攻略。超↑疲れた、けど、お蔭で霊場らしい霊場を体感できました。いや、伏見稲荷ってすごいわ。


で、お土産を買ったり玉こんにゃくを食べたりした後で、JRで京都駅まで。
帰りの新幹線の指定を取り、バスで四条河原町へ。
高島屋で、昨日気になったキツネのマフラーをGet。尻尾3本くらい繋げたみたいなの。会計してたら、隣りにいたおばちゃんに「それ、どこにありました?」って訊かれた――何しろ¥5,250-だったからにゃ。
キツネは軽くてあったかいので、買って良かった――実はまるっとままのキツネの尻尾を買うかなと思っていた(キツネキツネ云う奴がいるから、そいつの前でつけてやろうかと思って)のですが。実用的な方がいいに決まってるので。
で、一旦ホテルに戻り、お土産とかをおいて身軽になったら、いざ三条河原町へ。


実は、前々から一度行って見たかった、有名な古書店アスタルテ書房へ。
ホテルから割と近いぞと思って、それらしきあたりをうろうろしたのですが――わからん。
っつーか、この古本屋、そもそもマンションの一室に設けられているのでわかりにくい、とはガイドにもあったんですけれども。
でもさー、ガイドに載るくらいだし、ちったァ看板とか出してるって思うじゃん! ……何もありませんでした。でも、何とか見つけて中へお邪魔。
……えーと、澁澤龍彦とか種村季弘とかその辺あたりの著書とか、金子何とか云うイラストレーターの絵とか、夜想のBNとか、がずらっと並んでました。が、もう最近、古典的巨匠の絵にしか反応しない(コローはいけるけど、モローは厳しい、とか)ので、心の動く本もなく。いや、ちょっとバイロス侯爵作品集は気になったけど、値段と重量考えるとなー。それに、帰ったら、キープしてある白水社の新刊(先生の評伝)買わなきゃだし。みけらにょろのピエタの写真集(アウレリオ・アメンドラの)なら、即決で買うんだけど、この程度じゃなー。
と云う、何とも我儘なアレコレにより、ポストカード3枚(Viviene Satoのもの2枚と、コローのもの1枚)、それに明治時代の「新体詩集」と云う和綴じの小さい本(表紙なし)をGet。計¥600-……安い買い物だ……


で、その後、近くの晦日庵河道屋で、生湯葉の刺身と山かけ蕎麦(温)を戴く。表っ方の、昔の趣の残るところで――っても、ここにいるの、私一人でしたが(苦笑)。
いいんだ、杉の思い出(笑)に浸りながら、蕎麦啜ってたからさ。
で、その後さくさくとお宿へ――の途中で、今晩のおやつ(笑)を求めていたら、ふと三条通りでお菓子屋を発見。“京洋菓子司 ジュヴァンセル”だって。はー、20周年? 結構長いんだ。
ちょこっと入ってみると、いろいろ生菓子が……のなかで、クレーム・ブリュレに目が……しかも抹茶。光にあてると色が変わるとかで、見本しか出してない。しかも、注文を受けてからキャラメリゼしてくれるんだって。へー。
よし、と抹茶のクレーム・ブリュレをひとつ購入。スプーンつけてくれたよ、ありがとう。おお、ほわりとカラメルの香りが♥♥♥


ホテルに帰って、お茶を淹れ、クレーム・ブリュレを戴く。うまうま。
今晩は、夜中の1時から明け方まで、電気設備の点検だか何だかで、全館停電になるらしい――昨日、早めに寝てねとフロントから電話があったのです。
充電したザウルスで、停電後も更新作業を、とか思ってたのですが――やはり伏見〜淀の行軍と、伏見稲荷お山巡りはハードだったらしい。あえなく沈没。
と云うことで、この日は終了。


最終日に続きます〜。