箱館冬季行 その1

唐突に箱館
お暇と心の余裕のある方は、続きをどうぞ。


発売日の関係で休みを振ったら連休に。
どっか行きてェなァと思って迷った挙句、結局箱館に行くことに。
いや、単に、寒い時期の箱館に行きたいと云う野望をね……結論から云うと、外しちゃいましたが。望みの寒さを体験するためには、やっぱ1月2月じゃなきゃ駄目だ。11月はあったかいよ!
えー、宿とか手配したの、20日前切ってたので、泊まりたいホテルもいっぱいなら、飛行機の席もいっぱい。それでも何とかなりました。近ツーの兄さん、その節はありがとうございました。


それ以外にないと云われたので、またも12:50のJALで羽田を発つ。昨年11月の長州行き以来の飛行機だ、そう云えば。
何故かいっつも羽根の上の席なんだよねェ――まァいいんだけど。
しかし、乗る度に思うのですが、よくもまァ、あの巨大な金属の“鳥”が空を飛ぶもんだなァと、じんとします。レオナルド・ダ・ヴィンチの“空を飛ぶ”と云う夢が、かたちは違えど実現したんだなァ、と思うと……ちょっとうるっとしたりしてね(笑)。
離陸した後はあっと云う間。函館って、意外に近い――それに較べると、福岡とか遠いよなァ。2時間かかるもんね。
そして、その函館と東京の中間くらいにある仙台――ちょっと殿、アナタ外様じゃん! と云いたくなる距離。太平洋側なだけに、下手したら加賀・前田家より近いんじゃ? まァ、手前に保科っつーか会津松平家があるけども、それにしても、外様としてそれはどうよ、と云う感じが芬々と。
などと云う謎のことを考えながら、ふと気がつくと、もう函館がそこに。
っつーか、空の上から見ると、箱館市街(←間違いじゃない)って、石積みの堤防みたいに見えますね。細長い堤防の先に、小さな山がちょこっとある感じ。
そんなこんなを横目に見ながら、函館空港に到着。


函館は晴れ、気温は7℃とか――しかし、寒さ対策ばっちりしてたら、機内が暑くてどうにもこうにも……
が、一歩建物を出ると、それなりに寒い、のか? うちの近辺(多摩の部類)の朝の温度とあんまり変わらんよなァ。
ともかくも、手荷物を回収し、シャトルバスに飛び乗り、函館市街へ。
今回のお宿はホテル函館ロイヤル。大森町のバス停で下車、歩いてすぐのところ。うぅうん、前回のJALシティ(今はチサングランドになっちゃった)より、若干便利はどうだろう――悪くはない、か……しかし、まわりが若干、なァ……
とりあえずチェックイン、荷物を部屋に置いて、いざ出陣。まずは碧血碑。


今じきの函館は、日没が4時ちょい過ぎなので、日暮れの前に行きたかったのです。
松風町から市電に乗って、谷地頭まで。下車後、函館八幡宮方面へ――他にもルートがあるらしいんですが、これが一番わかりやすいので。
坂道を一気に上がり、鳥居をくぐってすぐ左折、標識のある小さなT字路を右へ、坂を上がると階段になります。それをずうっと上がると、ひらけたところに――碧血碑のあるところに出ます。
3時半過ぎだったので、当然人っ子ひとりおりません。とは云え、暮れる前に行きつけたので、何となくほっ。
碧血碑のあたりには、いつ降ったのだか、雪が残っていました。足元が危うくなるほどではありませんでしたが。しかし、ホントに思ったよりもあったかいなァ。うーん。
前回ほど“皆居る!”って感じはしなかったのですが、やっぱり、うん、お参りするって云う感覚ではなかったので、碑の前で暫佇んでみる。いや、貧血のせいで息切れしてたのもあるんだけどね――くそぅ、憎いぜ貧血。
息を整えつつ、碑を見上げていると、吹いている風はごく微かであるにも拘らず、木々の大きなざわめきが――まるで、大軍勢のどよめきのような。
何となくそれを聞いて、一礼して、その場を離れる――あ、柳川熊吉さんの碑にも、一礼してからね。


でもって、谷地頭に戻ってまたしても市電に。宝来町で下車、護国神社坂を上がってロープウェイの乗り場へ。
前回(2年前の7月)には結構空いてた印象だったのですが、行ってみると檄こみ……! 何だこりゃ!
ともかくも往復チケットを購入、列に並ぶ。15分くらい並んでロープウェイに乗り込み、山上へ。ううう、めちゃこみ……
上についてわかったのですが、函館山の道は、もう冬季の通行止めに入ってたのですね。って云うか、既に雪が積もってて、それが凍ってるっぽいカンジ。何とか車一台通れるくらいには除雪してあるのですが、大型バスとかは無理。で、夏場バスで上がってるツアー客がロープウェイを使ってるから、あんなに混んでたんだなー。ま、ちょうど日没だしね。これからますます増えるでしょう。
展望台も、結構降った雪が踏み固められてたりして、階段を上がんなきゃならない一番上のところは、危ないから閉鎖になってたり。
だんだん暗くなっていく函館を、暫く見下ろす。やっぱり日が落ちてくると、気温も下がってきますね。
今回は空気が澄んでいる&晴天だったので、夜景は前回よりくっきりと見える。前みたいに、靄が上がって渦を巻いたりはしておりません。うん、これは“函館”だ。
3Fの展望台は混みこみなので、2Fに下りて、松前方面に開けた展望台から、まだ暫く夜景を見る。流石に寒くなってきた&足元がやヴぁい(こっちの方が残雪が多い+凍りついてる)ので、手袋着用で。
小一時間過ごしたら、そろそろ空腹になってきたので下山。何しろ、朝ご飯食べてからこの時間まで、碌にもの食ってないからにゃ。


長蛇の列(25分待ち!)に並びつつ、6時ぐらいに下山。
でもって、またしても護国神社坂を下り、高田屋嘉兵衛像の傍のビストロBons amisへ。だって、前回美味しかったから! 沖田番には、これでかなり恨みがましい目で見られましたが。でも、函館に来たからには、食べなきゃでしょう、休みの日でもないんだし!
おすすめコースと迷ったのですが、メインディッシュを較べて、プティコースで。や、単に食材の好みです。
飲み物は自家製リモンチェッロ。お通し的に秋刀魚の???(忘れた)、前菜は蛸のカルパッチョ、チーズを内側に包んで、酢漬けの野菜を添えたもの。スープは南瓜のポタージュ、魚は穴子のソテー、バルサミコソース。マッシュポテトを敷いた上に盛り付けてあり。肉は仔羊の香草パン粉焼き、温野菜添え。あ、もちろんパンも熱々でした。
で、はじめはさらにもう一品、とか思ってたんですけども、いい具合で腹八分くらいになってきた+流石にこの上一人前はキツい、ので、断念して、そのままデザートへ。本日のデザートはガトーショコラとバナナのムース、バニラアイスと柿! おまけでメレンゲを頂戴致す。うまうま。
コーヒーまででたっぷり1時間半、優雅な夕食だ……
これで\4,100-は安いよね! 函館に行ったら、また行こう。


で、8時ちょい前にお店を出て、また迷ったんだけど、谷地頭へ戻る――やっぱ温泉!
市営谷地頭温泉(21:30まで開いてる)にGO。
何にも考えずに来てたので、タオルも着替えもありませんよ……タオルは買えばいいんだけどね。あ、前回より、入湯料¥50-ほど上がってた……
ざばっと洗って、まずは低温(43℃)から攻めてみる。
ほどほどに温まったら、外の露天風呂へ。ええ、五稜郭のかたちで。
まったりしてから20:45くらいに上がり、ダッシュで谷地頭の停留所へ――いや、録画忘れたから「JIN」を見たかったの。
20:56の湯の川行に何とか飛び乗り、21:10くらいには松風町へ。途中でペットのお茶を買い、部屋に戻る。
えーと、つけたら龍馬と勝さんが出てた。内野龍馬はやっぱりいい。すごくいい。あれ見たら、福山龍馬は奇麗過ぎるよな。っつーかカッコよ過ぎ。内野龍馬はカッコ悪いわけじゃあないんだけど、適度に胡散臭くて良い。ホントに、内野龍馬は好きだ――ホントの龍馬はどうでもいいっつーか、むしろどっちかと云うと(以下略)なんですが。
小日向海舟は、うーん、やっぱビミョー。いや、喋り方が勝さんじゃあないので……じゃあ、勝金八はって云うと、緒方洪庵でいいじゃん、ってカンジなんですが。
しかし、大沢たかおはやっぱり仁じゃないなァ。あまりにもヘタレっつーか、その辺にいそうな男だけど、“南方仁”としてはどうか。ドラマとしてはすごく良くできてるけど、原作派としては悩ましいところ。まァ、原作の仁をできる役者なんか思いつかないけどね。あんな清廉潔白風な男いねェよ!


で。
「JIN」が終わった後、ザッピングしてたんですが、他に良いのもないしと云うことで、BS2の「天地人」最終回。
これがねェ――沖田番の科白じゃないけど、ホントに“愛、苦しい”でした。っつーか苦しすぎるよ! スゲェよEQ(←Eriko様 Quality、の略らしい――それもどうだ)。
っつーか、流石に得体の知れない暗転&スローモーションはなかった(まァ、最終回だしな……)けど、謎の回想シーン多過ぎ。
いや、それ以前に、そもそも伊達の殿と、陪臣の直江を一緒に呼びつけるなよ、家康、って云うかErikoサマ。伊達の殿となら、景勝だろ! その辺の意味がまったくわからない。
っつーか、陪臣に、徳川の家臣どもが「ぜひともお話を!」って、それもねェだろう。徳川家臣、いろいろいるじゃん、戦国最強・本多忠勝とか!
あと、皆突っ込んだと思うけど、米沢の謎の洞窟、と、そこでくり広げられた上杉主従の♪目と目で通じ合う〜、かすかに〜♪ 色っぽい、か? あれの意味はまったくわかんなかった。
それを云うなら、直江の息子も意味不明な扱いだったが――っつーか、ホントに秀吉&家康以外は(いろんな意味で)駄目なのね……っつーか、伊達の殿の衣装が、肩衣よれよれでサイアクでした。伊達男って評判なんだから、もうちっと気ィ遣ってあげて。酷いよアレ。
そして、さっぱり感動に結び付かないED――篤子さんの時とは大違いですね!
とりあえず、松田龍平に恨みはないけど、「独眼龍政宗」見返そうと思いました。っつーか、上杉主従の中の人が嫌いになってきた――ヤヴァい。
来年再来年の大河も既に投げてるので、もう3年後の大河に期待、か……遠すぎるよ……


でもって、空調対策に湯船にお湯を張ったのですが、あまりに熱くって、入浴を断念。まァ、温泉入ったしね。いっか。
風呂場のドアを開け放ち、湯気を室内に循環させつつ、引き続きNHK――MUSIC JAPANから、謎の子どもの頃回想番組。今晩は東儀秀樹
まったりと見てて(っつーか、再現VTRの作り方が謎)、終わったら1:25だったので、そのまま就寝。
が、あのー、このホテル、防音がなっちゃいない。しかも色っぽいっつーか、なアレコレではなく、修学旅行の厨房が暴れてるっぽいような物音が、1:30になっても聞こえてくる……
ちょっと、防音! って云うか、むしろ12:00以降は騒ぐなって注意書きつけろ。
ま、それでもすぐに眠れましたけどね――結構疲れてたっぽいですよ……


† † † † †


さてさて、この日はこれで終了。
次の日に続けます。