箱館冬季行 その2

唐突に箱館。2日目って云うか、最終日。
お暇と心の余裕のある方は、続きをどうぞ。


2日目は起床は7:30ごろ。いつもの仕事のアラームで目が醒め、しばらくうだうだした後、昨日張ってた風呂(ちょいヌル温水化してる)にお湯を足して、入浴。熱めのシャワーですっきりして、ふと外を見たら、雨! 結構降ってる……出かけるまでに――上がらねェだろうなァ……
ホテル函館ロイヤルの朝食は、普通っつーか、ちょっとイマイチ……バイキングでしたが。
食って荷造り、チェックアウトして、大荷物は空港へ送り、いざ出発。


松風町から函館どっく行に乗って、終点で下車。雨は小降りに。
せっかくだから、一応弁天台場跡へ行っておこうと云う肚。
……えーと、うん、“弁天台場跡”って標は立ってたけど、うーん……まァ、仕方ないよね、負けた方の拠点だったわけだしね。
一応写真は撮って、すぐさま魚見坂を上る。まだ9時だし、帰りの飛行機は最終便なので、それまでいろいろ回ろうと云う。
ずーっと南へ歩いて、高龍寺へ。
ここは、箱館戦争時、箱館病院の分院があったところとして(箱館戦争スキーには)有名ですが、実はその当時の場所は、途中とおり過ぎてきた西小学校のところだったらしい。
とは云え、現在の建物も明治半ばくらい(だっけ?)のもので、山門の彫刻なんかも中々立派。補修工事をしているらしく、作業している人がいるので、本堂からちょっと離れたところからお参り。
次は称名寺。例の古い(首だけ新しい)お地蔵様にお参り。その後、手前の慰霊碑を、ぐるっとお参り。新撰組の慰霊碑だけ、花が供えてあったような――ファンの人ですかねェ。
あ、何かぱきぱき踏むなーと思ってたら、何と銀杏でした。雨のお蔭で、臭いが全然しなかったっぽい。臭いがしないとわかんないよなァ。しかし、ちょっともったいないカンジも……
で、隣りの実行寺には、門の外からお参り。いや、どうも何か日/蓮/宗は――怖いカンジが……偏見ですけども。
この実行寺と称名寺、やはり箱館戦争時は別の場所だったそうで――もっと東寄りの、今の弥生小学校のあたりにあったらしい。なるほど、あそこなら、玄蕃さんの詰所と思われる“御役所”=元町公園と、弁天台場の中間くらいですね。新撰組の屯所としては、いいカンジかも。


でもって、そのままたらたらと東へ歩いて、元町公園へ。確か、何か公的機関の倉庫みたいなのがあったような気がしてたので。
えーと、その曖昧な記憶のネタは、北海道開拓使の公文書か何かの保管庫だったのですが。
だらだらと見て回っていると、花壇の中に“箱館奉行所跡”の標を発見。
説明の看板を読んでみると、どうもこの“箱館奉行所”、五稜郭ができる前までのものだった模様。五稜郭が今のかたちまで出来上がって、今縮小復元中の例の建物ができた段で、奉行所の機能を向こうに移したものらしい。
うーん、なら、幕軍蝦夷占領時、永井玄蕃さんの詰所として、元の“箱館奉行所”を使った、ってのもありそうな話だよねェ。元町公園の位置なら、市中見廻りの拠点とかにも、立地条件いいしね。


よし、ここだったか、と思いながら、旧英国領事館へ。お茶飲みが主目的だったのですが、ここは一発開港資料館も見ておこうと思い。
……えーと、“資料”館としての価値ってのは、やっぱこの建物そのもの、のウェイトが重いよね。と云う感じでしたが、庭の一部だったところ? に開港当時の蝦夷地南部の地図(あの当時のものですので、かなりデフォルメ済)が描かれており。そこに“コウリウジ”“ツガルジンヤ”“称名寺”などの文字が――思わず、デジカメで撮っちゃいます。これは使えるよ! 高龍寺や称名寺の位置は、箱館戦争当時のものらしいしね! しかし、津軽南部藩だけじゃなくて、会津や伊達なんかも屋敷とか出張所的なものを設けてたんだー、と、ちょっとびっくり。まァ、確かに国際港なんだから、そういうことがあっても不思議はないんだろうけども。
いろいろこの地図は参考になりそうです。


で、ヴィクトリアン・ローズでお茶。
アフタヌーンティーでお茶をキームンに――うぅむ、2年のうちに、価格がちょっと上昇。前は¥1,260-だったけど、今回は¥1,470-……仕方ないけどねー。
しかし、2年前と同じ席に坐ったのですが――注文して窓の外を見ると、いきなりどばーっと雨が! またか!
出るまでに止むかなァと思いつつお茶を飲んでいると、雨脚が弱まって、向こうの方に虹がくっきりと……!
何かラッキーっぽくない? とか思いつつ写真を撮って、ヴィクトリアン・ローズを後に。雨は小雨になっている――ホントに、天気には(ある意味)恵まれてるわ。


さてさて、東本願寺別院の屋根を目指してたらたらと歩き(しかし行こうと思っていたわけではまったくない)、大三坂にきたところで坂を下る。元町教会やハリストス正教会なんかは、前回行ってるからね。
海峡通に出たところで、線路に沿って十字街へ、そこから市電に乗って湯の川方面へ。次は五稜郭
ある意味、今回の主眼は、この五稜郭でした――や、今、箱館奉行所の庁舎(って云うの?)を復元してる最中で、しかも外観はほぼ完成してると(つい先日箱館旅行した、元同僚I嬢に)聞いたので、それを見とこうと云うのもあったのです。ま、ホントのメインは、松前攻略戦の行軍の厳しさ実感! だったんだけどね……
五稜郭公園前で下車、勝手知ったる(4度目の五稜郭ですしね)道を通って、まずは五稜郭タワー
もちろん前にも昇りましたが、今回は、箱館奉行所を上から! と云うのがありますからね! さくっと上がる。
……えーと、上から見た(復元)箱館奉行所は、やっぱ小さかった……や、確か1/2くらいの縮小率だとは聞いていたのですが、うん、これだと、洋上の艦船から、望楼目標に砲撃かけるのはちょっと難しいかな……防塁より望楼が低いくらいな感じですからね、ちょっと厳しいよなァ。
まァとりあえず写真撮影&写メ(職場のNさんには、展望室にある鬼の坐像を写メ――“妄想してね!”と送ったら、“根本さん(「BARAGA鬼」で鬼をやった役者さん)のシルエットありがとう♥♥”と云う返信が……愛と云うべきか、どうなのか)。
上の売店で、何故か「新選組余滴」の豆本(小島資料館の発行のやつ)をGet。ここで買わずに、小島資料館いきゃあいいのにねェ。
で、下へ降りて、お土産を物色、する前に、五稜郭内へ。
何とか奉行所のくっきりした写真、と思って、ぬかるんだところを右往左往してたら、コートに泥はね……(涙) ま、まァ、ユーズドを¥3,000-で買ったもんだけど――でも、コムサのカシミアなのに! っつーか、カシミア部分の泥はすぐ落ちたのですが、裏地とジーンズと靴が大変なことに。
くそぅ、これできれいに撮れなかったらどうしてくれよう(←誰を?)と思いつつ、作業用通用門の隙間から、何とか撮影。が、まだまだシートがかかってたりして、ちょっとしょんぼり。本番は来夏ね!


でもってタワーに戻り、今度こそお土産物色。
職場のTさん、Oさんのミッション“土方歳三まんじゅう”及び“洋装土方キティ”をGet。
それから、お茶関係に、木彫りの熊のキーホルダーを、雑誌・コミックチーム向けに、“ハコダテ観光ガイド イカール星人 襲来中!”と云うCMのキャラ(?)根付をそれぞれGet。この“イカール星人”、B級特撮映画みたいな出来(良い意味で)であるにも拘らず、函館のオフィシャルCMなんだそうだ――っつーか、市電の中ですっごい流れてた映画「わたしだすわ」のCMの中にも、イカール星人やらタワーロボとイカボーの戦いのシーン、飛行要塞(?)ゴリョウカクが飛んでいるところ、なんかががつがつと――CMの最後には、ちゃんと“本当の映像には、イカール星人は登場いたしません”とか入ってるし! あまりにもツボだったので、自分用にはゴリョウカクの根付を買いましたよ(笑)。
山南役にはがごめチョコと鬼の根付をGet。沖田番のは、決まらないのでまた後で。
あ、そうそう、ここで何と、「中島三郎助文書」を発見! ¥10,500-也。財布の中にはある、あるけど……これ買ったら、何かが終わるような気がしてならないんですが……
ま、まァここ通販やってたよね、とか思いつつ、自分を宥めすかして、タワーを後に。


そろそろ昼っつーか昼過ぎなので、市電のところまで戻り、丸井今井サロン・ド・テ ペシェ・ミニヨンへ。
ランチディッシュが軽くて良さそう、と思ったのですが……意外にこれが!
えーと、とりあえずコンキリオーニ(だっけ? 貝型パスタ)のオーブン焼きがメイン。や、コンキリオーニって、普通よく見かけるのは小さいでしょ? あれを想像してたら、めっさおっきくって吃驚! これ、アサリくらいの大きさなんですが! それに、リコッタチーズとサーモンか何かを混ぜたもの、が詰められているのです。
それがメインで、他にパンが2種、チーズとベーコン? のかりっと焼いたの、細いパイと酢漬けの蕪&茗荷がすこしばかり、それにこんもりしたグリーンサラダ、でワンディッシュ。皿も、考えてたのより2回りくらいでかい……
うっかりランチ・ケーキセットを頼んでしまったので、これにケーキ(ココナツミルクのムース+苺のソースをチョイス)と紅茶(アールグレイ)がカップでついてきます。
これで¥1,575-は安い!


で、食べ終わったところで、これから昼ご飯の沖田番(出勤中)と電話。2時ですが――食事遅いよね。
3時ちょい前まで喋って、次はまたしても谷地頭。碧血碑に、帰りの挨拶を。
息切れしながら歩きつき、また一礼。相変わらず静かだなー。鴉も(函館山近辺多いっぽいけど)この辺には住んでないのかな? や、鳴き声しないわけじゃあないんだけど、割と遠いよね、声が。
最後! と思って、谷地頭温泉に。身体が冷えてたので、お湯が熱く感じる。20分ほど入って、ざばっと上がり、思いついたので函館公園へ。
市立博物館! とか思ってたのですが、行ってみたら閉まってた――ちぇー。
しかし、坂道を攻略→熱い風呂→また坂道、で、ちょっとぐったり……血の気か酸素が足りてない。
函館公園内をゆっくりと歩き、青柳町から十字街まで市電に乗る。歩いてもいい距離なんだけど、時間もあるんだけど、気力が尽きた……
土産を探して、赤レンガ→朝市近辺→駅前とさ迷い歩き、結局駅前の土産物屋で物色。家には出汁用昆布の投売り品+松前漬と烏賊三升。沖田番には(カレーの話をした後だったので)五島軒のカレーを、それぞれGet。時間は5:30、ちっと早いけど、そろそろ行くか。


再び市電に乗り、終点・湯の川まで行く。下車後は流しのタクシーをつかまえて、函館空港へ。
19:40のJAL最終便に乗り(席がなかったので、クラスJと云うのに乗りました、が、国内線ならエコノミーで充分だなァ、1時間だし)、9時過ぎには羽田に到着。帰宅は11時過ぎでした。あ、うちに帰ったら、何故かコートの裏地の泥はねは消滅していた……何故。
充実してた、けど流石に疲れましたよ……
そう云えば、何故か十字街の角のところに、“坂本龍馬箱館記念館”的なものが出来てましたよ――函館まで龍馬かよ!!!!!


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さてさて、この項終了。
次は阿呆話――さァて、誰をネタにするべきか……