倉敷・鞆の浦行 その一

と云うわけで、行ってきました、倉敷&鞆の浦
興味とお暇がおありの方は、続きからどうぞ〜。


何か唐突に倉敷。
や、唐突と云うか、本当は一昨年萩に行ったので、その関連で倉敷にも行きたくなっただけなんですが。どっちも高校の修学旅行で行ったのです――が、あの当時はちっともありがたみがわかってなくって、大変惜しい感じだったので。
あと、いつも夏冬+GWにご一緒する姉妹様が、倉敷にお住まいなので、この機会に構って戴こうと云うハラで。


毎度おなじみJR東海ツアーズでチケットを取り、7:30発ののぞみでGO。
が、前日夜に降った雪の関係で、電車が遅れたりしそうで、少々はらはら致しました。っても、使用路線(某私鉄帝国)は雪に強いので大丈夫なんですけどね、事故らなければ(←それで昔、2区間8kmばかりを、夜間雪の積もっている中、歩いて帰宅した厭な記憶が……)。
ともかくも、凍りついた雪をざくざくと踏みしめて駅へ。6時ちょっと過ぎの快速に乗り、乗り換えて東京駅へ。7時前に沖田番と合流して、無事予定の新幹線に乗り込めました(JR東海ツアーズの旅行は、安いけど乗りそびれたら自腹なので!)。
今回はひかりではなくのぞみなので、名古屋、京都まではあっという間。ホントに早くなったよなーと思いますが、何しろ今回の下車駅は岡山です――到着予定はほぼ11時、それから在来線でちょっと行く感じなのです。


岡山で新幹線を降り、山陽本線でちょこっと行くと倉敷。
××年ぶりの倉敷は、変わったような変わってないような。
修学旅行時、私のクラスは駅真上のホテル倉敷でしたが、そう云えば、よそのクラスは倉敷国際ホテルだったなァ――が、今回はどちらでもなく、ホテルリソル倉敷に泊まります。だって、そっちの方が安かったんだ! ホントは、ホテル日航倉敷がツアーに組み込まれてればそっちが良かったんだけど……ないものは仕方がないのです。
しかし、ホテルリソル倉敷は、まァまァ良かったですよ。大体私、チェックイン前にホテルに寄って、荷物をクロークに預けてから遊びに行くのですが。今回それをやろうとしたら、フロントのねーさんが「お部屋ご用意できますよ」……って、まだ11:30ですが! チェックイン14時とかだよね!?
……まァしかし、断る理由は何もないので、ありがたく部屋に入らせてもらい、荷物を置いて、中をチェック。うん、素晴らしく広いとかではないのですが、シティホテルとしてはまずまず。こないだのホテル函館ロイヤル的なことはない(←まだ若干根に持ってます)。


でもって、身軽になったので、いざ昼飯。
何か美観地区に旨い蕎麦屋があるらしいと「こ×りっぷ」にあったので、そこを探しにGO。っても、本出して見もしねェ。
大原美術館の前を通り抜け、今橋を渡って鶴形山方面へ。中国銀行の角を右折してちんたら歩く。この辺、結構レストランとかカフェとかある区域ですね。
いつも直感で店をチョイスしているのですが、今回はまず吉井旅館に併設されているうなぎ屋に引っかかりました。でも、今日はうなぎな気分じゃないので、店のチェックだけして、先に進みます。
さらに進んでいくと、右手に“そばさくら”の暖簾が見える。何となくいける感じの店構え。中に入って沖田番は十割蕎麦を、私は田毎の月(温かい蕎麦に海老芋のつくねと卵が入ってる)を、それからふたりでそばがきをひとつ、注文。
えーと、うん、結構おいしかったです。そばがきうまうま♥ また食べたい。あ、ここの蕎麦湯は、よそより全然とろりとしてました。おいしかった。


でもって、本通り商店街&倉敷えびす通を抜けて駅へ。
ここまで来たからには、鞆の浦にも行っておきたい、って、鞆の浦広島県だろ! まァまァ、地方から東京に出てきた人が、「せっかくだから」って鎌倉行くようなもんですよ。
えー、倉敷から山陽本線で40分ほど(快速ならば30分程度)で、福山駅に着きます。
福山は、姫=老中首座・阿部正弘殿の藩国でもあったところ。「こ×りっぷ」には鞆の浦周辺の地図しかありませんが、絶対福山城があるはず! と思って降りたら、駅のすぐ北側が福山城でした。
姫! とかはしゃぎつつ、まずは福山城へ。
もちろん、維新後の一県一城制のせいで、福山城天守は一度取り壊されてしまってます。今建ってるのはコンクリート製。まァいいのです、ふふ……
えーと、まァ案の定、ほとんど人はいませんでした。平日の午後じゃあねェ。下から上へ行くに従って時代が遡ってくカンジの展示。
とりあえずうはうはだったのが、2階の阿部家代々の藩主の書画の展示――姫の書が! 何かこう、非常に見慣れた感じの手で(笑)。感動と云うよりも、「……(くす)」って云うカンジ? 
他の代では、2代目正福さん(確か)がいい絵を残しておられたのと、姫の父君=正精さんの絵が、何かこう姫の趣味をまんま描いたような絵(あれって南画?)を残しておられて、楽しかったです。
その上3階にも、姫の書があったのですが。
「仁義」って、姫! 何かこう、似合わないわ……まァここは「仁」と「義」に分割して読むべきなんでしょうけども、でもなー。どっちもないとは云わないけど、姫と「仁義」……どうもビミョー。
でもって、天辺の展望台(?)から福山の街を眺め(ここにあった限定メダル、買っときゃ良かった……)、たらたらと下へ。途中に平櫛田中の彫刻が、って、この人福山出身だったんだ! 亡くなった晩年の家=平櫛田中記念館が、もと住んでた市にあって、一遍見に行ったことがあるな……


とにかくたらっとして城を出、次は鞆の浦へ――駅南のバスターミナルから参ります。
地方のバスって、割合本数が少ないことが多いのですが、鞆港行きのバスは、1時間に4本程度の運転間隔と、割合に本数が出ております。龍馬のお蔭?
バスに乗り込んで、30分くらいで鞆の浦に到着。終点じゃなく、“鞆の浦”で降りた――いや、間違えただけなんですけども。
バス停からちんたら歩いていくと、途中で鳶に餌をやっている――烏よりもでっかい鳥が、頭の上を掠めるようにして水面に近付き、餌を取り上げるやさっと上昇していく。
沖田番が嬉々としてカメラを向けますが、コンパクトデジカメじゃあ、シャッター切るまでにタイムラグがあって、大暴れ。だから、こないだEOS Kissの投げ売り見かけたときに買えばよかったのに。
結局、全然いい写真が撮れないまま、その場を後にすることに。


鞆の浦から鞆港までは、歩いて10分もありませんでした。
鞆港に着くと、海の向こうに有名な常夜燈が。おお、遂にきたぜ!
えぇっと、今時期の鞆の浦は、ぽにょと龍馬と景観論争で有名なカンジですが、もちろん我々的には姫です。と云っても、姫が来たって記録があるかどうかは、寡聞にして知らないんですけどもね……でも、生涯ただ一度、二か月だけ自分の領地に来た姫が、昔から有名だった(らしい)鞆の浦にまったく行かないまま、ってことはないと思うので、ちょろっとは行ったんじゃないかなァと。例のごとく馬すっ飛ばして、お供の人を置いてけぼりにしたんじゃないかと思います。
そう云うことを妄想しつつ、城跡(鞆城じゃない方)に行ってみたり、猫と戯れようとしてみたり。
ちんたら歩いて常夜燈のところへ出、写真を撮る。どうでもいいけど、この時撮った写真、私の方のはまるっきり野郎で、ちょっと自分でもびっくりした……うゥむ、これは女性専用車両には乗れないわ。どう見ても野郎だもん。うむ、確かにダメリーノ。
しかしあれですね、この辺、海を埋め立てて道を作るのどうのって云ってますが、正直、ここ埋め立ててもどうなの。っつーか、埋め立てたって、細い路地まで車が入れるようになるわけじゃあないんだろうにさァ。っつーか、ぶっちゃけ、海埋め立てたところで、そこから先の道路が狭くっちゃ、マジで何の意味もないですよ。だって、鞆港あたりまで来てる道は(バスが2台、余裕で通るくらいには)道幅あるんだぜ? それでも車には不便って、そうなるともう、鞆の浦近辺全体を、一度更地にして、都市計画立てて道路配備とかし直さないと難しいと思うんですが。っつーか、それやると、今観光で得てる収入パァになっちゃうけどね。地元の人にとっては、悩ましいところだろうなァ。


でもって、ちょっとお茶したいなーと思ったのですが、狙ってた鞆の浦 a Cafeは、暫くお休みとのこと。
仕方がないので、細い路地を北上、途中保命酒屋で150ml(?)の瓶と、備前の小壺に入った保命酒をGet。姫が超pushしてたと云う健康増進に役立つお酒。
この保命酒、水か炭酸で割るのが定番らしいですが、どどどうなの。
でもって、お茶を飲めるところを探して行くと、細い路地の終点で、田渕屋と云うお店を発見。いそいそと中に。
私はコーヒーとわらび餅、沖田番はコーヒーとクッキーのセットを戴く。旨々。
でもって、メニューにあった“スモークチーズ”を戴いた(おまけでちょこっとね)のですが、これが旨!!! 結構しっかり燻してあるのですが、桜のチップを使っているのか、やわらかい香りで本当においしいのです。市販のプロセスチーズだそうですが、いやいや、これはおいしいよ! と云うわけで、今晩の晩酌用に1ケ持ち帰り。
ここのお店は、どうやらハヤシライスがおいしいらしいのですが、流石に4時過ぎだったので断念……だって、この後姉妹様と夕食をご一緒する予定だったんだ!


5時近くになったので、そそくさと鞆の浦から退散(この日はね……)。
バスと電車を乗り継いで倉敷に戻り、保命酒なんかを宿に置いたところで、姉妹様からメールを頂戴。
ホテル前で合流し、とりあえず美観地区へ。
大原美術館のところから折れて、今橋を渡り、本日の夕食は高田屋で。焼き鳥で有名なお店ですね。
これが中々、旨! 適度に脂の滲みだした焼け具合で、鳥皮なんかもぱりっとしてる。酒は飲まずにもりもり鳥ばかり食って、鳥皮めしのミニとスープを戴いて、〆。旨々。あ、沖田番だけ冷酒2合飲んでました、そう云えば。
いつものように、与太話ばっかりだったのですが、ここからおそろしい(笑)企画的なものが生まれることになろうとは、この時は誰も考えてはいなかったのです……(笑)
でもって、寒い中を美観地区をぶらっと散策、の後、ホテル前で姉妹様とはお別れしました(←本日は)。
酒も(保命酒以外)ないので、この日はおとなしく風呂に入り、1時くらいには撃沈、だったはず……


† † † † †


2日目に続きます〜。