エル・グレコ展。

っと云うわけで、めっさ過ぎてますが、エル・グレコ
流石に記憶が薄い(図録も買わなかった)のでさらっと、さらっと。



えーと、チケットはだいぶ前に買ってたのですが、いろいろあってこの時期に。
平日ですが、やっぱり結構混んでた!
全体的な印象としては、意外にも、宗教画・祭壇画よりも、肖像画の方が好みだったかも……と云うか、今回の宗教画系は、結構大きいものが多く、何となくですが、あんまり大きいと鬱陶しいカンジ(汗)もしちゃうような。その辺マニエリスムはちょっとね。
沖田番が「ジョジョ! ジョジョ!!」と騒いでましたが、確かにジョジョ立ちってエル・グレコの人物像に似てるかも。あのねじれた感じとかね。



宗教画は、確かに良品が来てるのでしょうが、結構好みのは少なかった……まぁ、理由は前述のアレコレですが。
『受胎告知』も、事前に見た展覧会評では“良品!”とのことでしたが、個人的には(数年前に見た)大原美術館の『受胎告知』の方が好きかなぁ。宗教画のガーン! としたでかいのは、ルーベンスとかの方が好きみたい。
今回来てた中では、小さくもないけどシンプルな構図の『磔刑図』が良かったです。



しかしまぁ、ホント古びてないよね、エル・グレコって!
マニエリスム、ってことは、みけらにょろとそう変わんない時期の人なわけで、ってことはかれこれ五百年近く前の人のはずだけど、何て云うか、今見ても全然新しい!
もちろん個人的にはルネサンス期のあの美しい明るさや均衡が大好きなのですが、でもまぁあれはもう古典なので! それに較べると、エル・グレコって、今いても普通に画家として評価される、って云うか、むしろ今の方が評価されるんじゃ? まぁ、宗教的なところは評価され難いとは思うけど(エル・グレコって、生国ではイコン職人だったそうですね)。
既に亡くなった人の絵を、他の人が描いた肖像画を元に描いたのがあって、元絵と並べて置いてあったのとか、やっぱこの人雰囲気出すのが巧いんだなぁと思いながら見ましたが、何て云うか、空気の出し方が今風? ラファエロとかの、ルネサンス期の肖像と較べると、figureだけじゃないとこに目がいってるんだなぁって感じがします。
いや、先生のも空気の出し方が違うんだけどね? それともまた違う感じ――何だろう、よくできた似顔絵的な? 先生のは、“できればホログラフ!”みたいなカンジ(決して彫刻には至らない)があるのですが、エル・グレコのはとりあえずfigureもいるけどatmosphere、ってカンジがします。ホログラフでも彫刻でもないカンジ。
塗り方も含めて今風だよね――そう云う意味では、結構肖像画も来てた今回の展覧会は、やっぱ面白かったなぁと思います。


しかし、エル・グレコって、女の人描かないよね――思わず“ホモ? ホモ?”とか思っちゃった(ルネサンス期のイタリアは多かったわけだし)のですが、どうなんでしょう。
でもまぁ、みけと違ってマリア様が超マッチョ! ってこともないし、単に苦手だったのかな――描くのが。それか、変に理想化しちゃったクチなのか。
まぁ、マリア様のモデルは同じあたりだよね、とは思うのですが、マリア以外の女性は割とおざなりだ……っつーか、あんまそれ以外の女性を描いてないと云うか。
でも実際、女性の肖像はほとんど描いてないらしいので、女嫌い、だったのかなぁ、まぁ余計なお世話ですが。


しかし、今さらですが、図録買っときゃよかったかな……
いや、そこまでそそらなかったってだけなんですが。
同じ西洋美術館でやってるラファエロ展(実はこれ書いてる段階で、既に行ってきた)では、¥1,200-のミニ図録ってのがあって、ああいいなと思ったんですが――主催がY売新聞社だったからかしら。A日はペアチケットとかの安いのはやってくれるのですが、図録は一種だけだからな……まぁ、大きい方が見やすいんだけどね!
まぁ、まだ行けば図録売ってるんだろうから、どうしても気になったら手に入れるかな……


散漫になりましたが、こんなんで。
次も展覧会、ラファエロ展(毒吐き)です〜。